・伊那市長と市民が風力発電で対立

信州型ペレットストーブ伊那市長の風力発電事業反対表明に対して、市民の半数が「不支持」としたことが報じられました。

12日の長野日報によると同社はアンケートで、伊那市長谷の鹿嶺高原周辺で民間事業者が計画している風力発電事業について市民の考えを聞いた。

同事業については2006年12月市議会で、小坂市長が事業への反対を表明。アンケートでは市長の反対表明について賛否を聞いた結果、「支持しない」が「支持」を上回った。


回答は事業に反対の意思を示す「支持」「どちらかといえば支持」は79人(35.3%)、事業に賛成の意思を示す「どちらかといえば支持しない」「支持しない」は110人(49.1%)。

市長の反対表明を「不支持」とする人の割合が約14ポイント上回った。

自由記述の意見では、「支持」とした人は「風力発電反対、南アルプス世界遺産への積極的な働きかけは高く評価する」「景観上、良くない」などを理由に挙げている。

 「支持しない」とした人の意見では、「議会が事業推進を採択しているのに市長が反対するのはおかしい。地球温暖化防止のために必要」「市の財源となることは導入すべき」などがあった。

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地球温暖化を理解していないから一方的に風力発電に反対できるんだと思います。

温暖化防止に奮闘している市長なら、景観と自然エネルギーの重要性の狭間で悩みぬき、市のビジョンを示して判断すべき課題です。

伊那市の新エネルギービジョンは、ありきたりな補助金のための報告書に過ぎず、伊那谷のエネルギー事情を見通したものになっていません。


2012年までの温室効果ガス削減はもとより、将来的な温暖化対策は成り行き任せで、国から『何かやれ』といわれるまでは適当に予算をつけているに過ぎない。

ペレットストーブの普及に力を入れているようですが、普及型のペレットストーブの弱点を知らずに無意味な導入例もある。

例えばある学校の弓道場にあるペレットストーブ


窓を開け放って吹きさらしとなった空間を暖房するには輻射熱の利用が効果的です。

一方、信州型ペレットストーブは基本機能が空気を暖めるだけなので、開放された空間に設置してもまったく効果がない。

設置したストーブ業者が無知なことが根本原因なんですが、ペレットストーブの普及を急ぐあまりに効果的な設置場所の検討がおざなりになっていることも考えられます。


弓道場を暖房するなら最上の手段は床暖房のはず。

バイオマス燃料を利用した輻射暖房というなら薪ストーブという手もある。

両者を組み合わせた韓国式のオンドルも検討に値する。


ペレットストーブの製造元も設置業者も暖房技術に対しては素人なので、こんな無意味なことが起きてしまうんだと思います。

当人たちはプロだと思い込んでいるから始末が悪い・・・。