・リニアより飯田線、中央線高速化

赤そば畑と飯田線美しくない話で申し訳ないが、トイレに入っていて長野県の日本一に気がついた。
子どもが壁に日本地図を貼り付けているので、用を足すついでに眺めている。
バイクで日本中を走り回った感慨に耽るときもある。


その長野県の日本一だが、隣接する県の数です。

南から時計回りに、静岡、愛知、岐阜、富山、新潟、群馬、埼玉、山梨の8県。

戦国武将が信州を舞台に国盗り合戦を繰り広げたわけが伺える。


しかし、その隣接県に出かけるための交通手段が整備されているとはいい難い。

山並みに阻まれた富山や埼玉との境は致し方ないとして、その他の県にも高速道路だけが頼りのところが多い。

県内の移動も高速道路がメインとなっているのは、道路族の活躍の成果だといえる。


すなわち鉄道網が脆弱なのです。

新幹線は、北信の一部では利用できるが、群馬へ抜けてしまう。

基幹鉄道は中央本線だが、高速化されているとはいい難い。


そんな長野県をリニア新幹線が通過するというのだが、それを迂回させて南信の主要交通手段と位置づけようとする動きがある。

地域エゴの最たるものだが、「信州の環境が多大な影響を受けるから静岡側を迂回させてくれ」というのならまだしも、「通らしてやる代わりに県内を迂回しろ」というのだから始末におえない。

南信は、鉄道網の高速化が喫緊の課題となって久しい。

のんびりローカル鉄道の代名詞ともなっている飯田線の風情も捨てがたいものがあるが、本来の交通手段としての機能からすると改善に最善が尽くされているとはいえない。


土建屋たちはリニアが県内を迂回すれば自分たちの利益が増えるので積極的だが、県民の利益からすればJRに在来線の複線化や高速化を条件として飲ませ、県内の鉄道網を全体として機能向上させることを望んでいる。

知事は、本来なら県民の代表なのだから後者の意見の代表であるべきだ。

しかし実態は、土木利権と結託して県民の利益を阻害する立場に立っている。


リニア新幹線と比較して、飯田線の複線化および中央本線の高速化の方がありがたいと思っている多くの県民は、知事に対して声を上げるべきだと思います。

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