・公約違反でも苦しくてもダムは作る

新年度予算を発表する村井知事(県庁で) 読売新聞紙面より長野県の赤字予算が公表されました。

お先真っ暗の、行き当たりばったり予算と名づけたいと思います。


ここで確かめておきたいことは、村井知事は選挙公約で、「積極財政で負債を減らす」としていました。

積極財政にブレはありませんが、その弊害で負債は膨らんでいます。

諸般の事情はどうあれ、公約違反であることには変わりありません。


しかし、県議会はすでに手なずけられてしまっており、知事が提示する予算に異論をぶつける動きはありません。

一部の報道によると、知事と県議の談合が水面下で進められてきた結果、知事の公約違反を取り上げないとの密約が出来上がっている由。

自民党の地方機関紙として機能している信毎も、借金予算に好意的な記事でバックアップしているから始末に終えない。


世界中が不況の嵐に巻き込まれている今だから、村井知事の公約違反もうやむやにされてしまうのでしょうが、だからといって見過ごせない暴挙もある。

緊急の雇用を生む出すために苦肉の策で負債の減少を見送ったとしても、ダム建設は聖域としたのではつじつまが合わない。

100年に一度の経済危機が来ているというのに、100年に一度来るか来ないかもわからない過剰なダム計画はそのまま続行するのでは、県のおかれた財政危機を県民の目線で受け止めているとは言えない。


ダムは必要性が問われているが、雇用対策などの異論がない対策は目白押しだ。

公約に違反してまでダムを作るというのであれば、県民に信を問うべきではないだろうか。

田中前県政には厳しいチェックが入った信毎も、村井知事になったら子飼いのマスコミとなって御用紙として活躍する体たらく。


村井県政のデタラメを厳しく追及するマスコミが長野県に存在しないのが長野の悲劇と言ってもいいくらいだ。

それとも、長野県民はダムや道路を作ることが生活の糧と直結してしまっているのだろうか。

デタラメと言えば麻生総理にとどめを刺すが、自民党の流れで執り行われる政治は、地方も国も地に落ちてしまっている。

それを支持するのも県民であり国民なんだな。