・地球高温化防止でも手ぬるいかも

信州大学 高木教授の講演地球温暖化防止活動推進員という肩書きをご存知の方は多くないと思います。

長野県にも227人が委嘱されているのですが、中途半端な存在に終わってしまっていることが多い。

駒ヶ根市にも数人いて、そのうちの一人に属していますが、年一回開催される研修会を除いて、目だった活動の場がないのが現状です。


その長野県地球温暖化防止活動推進員の合同研修会が松本市で開催されました。

昨年は、二日に渡る中身の濃いものであったものが、やはり経費節減の影響だろうか5時間ほどの短時間に短縮されてた。

信州大学の高木教授によるIPCCレポートの解説が午前中にあって、午後は一部を除いてワークショップ体験がプログラムとして組まれていました。


どちらのプログラムも講師ががんばって充実したものにはなっているんですが、尻切れトンボなのが残念です。

例えばIPCCのレポートについて、参加者同士で討論の場を設けて認識を深めたり、長野県の地域性を加味した注目点を絞り込んだりといった深まりがまったくない。

ワークショップも「体験」に終わってしまって、午前中の内容との関連性がまったくない。


地球温暖化防止の活動も同じで、がんばっている人たちの活動が一般大衆と距離感があって空回りしてしまっている。

関心の低い人にとっては「温暖化」は、暖かくなることなんだから悪いことじゃないだろうとの、とぼけた勘違いも横行しているようです。


そんな危機感も手伝ってか、埼玉県川口市では「地球高温化」と表現することを決定したという。

原語は「グローバル・ウォーミング」で、一般的な邦訳では「地球温暖化」だが、すでに述べたように暖かいという心地よさからは危機感が伝わりにくい。

川口市の近くの熊谷市では40度を越える最高気温が話題になることが多い。

そんな地域性だから、高温化という表現は切実に市民に伝わるのではないかと思います。


いい事は真似しよう。

環境省が危機感を募らせているなら、切迫感がつたわらない温暖化をやめて高温化に切り替えるべきだ。

実際、気温の歴史をたどると、近代は異常に上昇している。


我々の肩書きも、温暖化防止活動推進員では温暖化を推進するような誤解を与えかねない。

防止しているほど余裕がないのだから、阻止する緊急性も加味しよう。

紛らわしくて分かりづらい名前を返上し「地球高温化阻止活動員」とでもしたらどうだろうか。