・日本の最高権力者は総理大臣?

民主党がおかしいと感じる国民が多いのではないか。

鳩山政権のはずが小沢政権の様相を呈している。

小沢幹事長の政治手腕が正しい方向性を示して来たのならば、鳩山首相の補佐役として期待が持てるのだが、近いところでは大連立構想の大失態を考えると任せて安心とは思えない。


民主党による政権交代を期待して選挙では協力した。

選挙後も、長野五区のボンクラ議員の実態を表ざたにしたかったが、今後の長野県内の選挙への影響もあってブレーキをかけている。

でも、今の民主党の動きはおかしいと思うので、少し封印を解く。


民主党メールマガジンには、次のように鳩山=小沢の関係が示されていた。

「政府、民主党間の各種陳情・要望に関する意見交換会の冒頭、小沢幹事長が党側を代表して挨拶。全国各地から議員、都道府県連を通じて2800件の要望が寄せられたと報告し、「党というより全国民からの要望」だと強調、できる限り予算に反映していただきたいと要請しました。

鳩山総理は、「その通りだ」と応じ、「国民の思いここにあり。日本をつくるため行動を進めていきたい」と語りました。


全国民というからには私の要望も入っていることになるが、民主党県連に期待することなど何もない。

長野市長選挙のお粗末さからして、彼らに政治センスがないのは明白だからだ。

まして、地元の衆議院議員が地元の課題に関心があると思ったら大違いだ。

まあ、此の辺でまた封印しておこう。


小沢幹事長に対する鳩山首相の「その通りだ。国民の思いここにあり。日本をつくるため行動を進めていきたい」は信じられませんね。

暫定税率の廃止は民主党の重要公約であり、首相の口からも暫定だからなくすべきだという言葉が国民に伝えられて来ていた。

それを幹事長の要望となれば公約を破棄しでても受け入れる。

有権者はコケにされたと言っても過言ではないですね。


党内の力関係が影響してこういう国民不在の状況になるのだろうと思うが、選挙で約束したことをこうも簡単に反故にするようでは、来夏の参院選挙では痛いしっぺ返しを食らうことになると思う。

一連の動きは選挙対策として練られた陳情システムが機能してのことだろうが、『策士、策に溺れる』に陥っている。

有権者民主党の議員が考えているほどにバカではないし、民主党の多くの箸にも棒にもかからない人数合わせの代議士よりも賢い。


財政が厳しいのは国民は理解している。

やりくりが大変なのも知っている。

しかし、嘘をつかれることには寛容ではない。

選挙対策小沢幹事長の手腕が不可欠なことに異論はないが、小沢イズムの流れに任せているとどのような結果を生むのかは、これまでの歴史が示唆している。


政府は、党の声を国民の声と聞き違えないように、今一度立ち止まってみるべきだ。

鳩山首相は12月17日、「党からの要望は国民のみなさんの声だと思っていますが、マニフェストを守るというのも国民に対する誓いですから、大変重要なことだと思います」と間違った見解を述べている。

党からの要望は、目前の選挙に有利に働くと党の選対が考えただけのことであって、国民の負託に沿っているわけではない。

自民党が政権与党でいられなくなった要因をもう一度考慮に入れてもらいたい。

日本の総理大臣は鳩山さんなのだから。

参考記事 「日本を動かしているのは小沢幹事長

大阪府橋下徹知事は17日、国会内で民主党小沢一郎幹事長と会談した。知事によると、国と地方のあり方について小沢氏の考えを聞き、教育行政の改革を要望した。終了後、知事は小沢氏について「陳情なんてできる雰囲気じゃなかった。すごいとしか言いようがない。とてつもない。日本を動かしているという感じ」と記者団に感想を語った。
朝日新聞 2009年12月17日=