・強くても許されない、朝青龍が引退

朝青龍が引退した。

当然だ。

遅きに失した感が深い。


優勝25回を誇るかもしれないが、相撲協会の甘い処分に助けられて積み重なった優勝回数であって、必ずしも輝かしい実績ではない。

形式上は自らの引退だが、史上初の横綱審議委員会からの引退勧告を突きつけられることを前提として先手を打ったに過ぎない。

事実、相撲協会監督官庁文部科学省に「理事会から引退勧告が出て、朝青龍関が引退した」と報告している。

スポーツ報知の緊急アンケートによると、引退を当然と受け止めた人が79%と多数を占めたようだ。


引退に追い込まれる寸前まで事態の収束に必死だったことも批判の的にされるだろう。

被害者男性の直筆とされる「穏便な処分を・・・」との嘆願書?がマスコミに配られたのもその一つだ。

問題行動を起こしても朝青龍横綱としての存在が大きくて協会が厳しい対応に出られないことを手玉に取った悪質な行為だった。


しかし、今回は傷害事件であり、朝青龍の思惑通りには事は運ばなかった。

世の中をなめきった朝青龍の運が尽きた瞬間だ。

これで「強ければいい」とする間違ったスポーツに対する価値観がまん延することは抑えられるだろう。

まだ、亀が残っているが、あちらは品格を求められる武道ではないので、興行として受け止めることで納得できる。


相撲の歴史に傷を付けた功績が残るが、反面教師として価値があると思う。

「強ければいいと思っていると朝青龍のようになっちゃうぞ」

子どもたちが正しく理解してくれることを望みます。