・太陽光発電で元を取れなくはない

太陽光発電は元が取れないと言い続けてきたが、その根拠の試算に間違いがあった。

 太陽光発電の電力−自家消費の電力=販売する電力

と設定していたが、正しくは、

 太陽光発電の電力−太陽光発電時間帯の自家消費の電力=販売する電力

となる。

この差は思いのほか大きかった。


シャープの4.13kwのシステムを前提にすると、前者が2126kwに対して、後者は4096kwだから1970kwの差が生じる。

売電金額だと9万5千円と、かなりの金額差になる。

太陽光発電で生じる収入は年額で20万5千円。

設置して13年目には元が取れる計算になる。


もちろん修繕費を見込まなければならない。

パワーコンバーター(32万円)と売電メーター(8千円)は10年で更新すると仮定した。

10年間はメーカー保証が付いているから、構成部品の故障は見込む必要がないだろう。


太陽光発電装置の導入コストは、シャープの4.13kwシステムの標準価格(240万円)とした。

工事費と値引きが相殺するとの仮定だが、実際はもっと安くなるはずだ。


13年目で元が取れるとしたが、計算上は10年目で黒字が生じる。

11年目でパワコンを更新する設定だから完全黒字化は13年目になるが、メーカー保証の10年間でも元が取れて8万5千円の黒字になる。

これは、我が家の日中の消費電力が極端に少ないからであって、電気を浪費している一般家庭ではこうはならない。

昨年の太陽光発電時間帯(約4.5時間)の消費電力は356kwしかないからだ。(もちろん年間です)


10年も先になれば、太陽光発電の効率や価格は現在よりも好条件になっていると考えられる。

メーカー保証の10年で黒字になるならば、撤去して新しいシステムに載せ替えるという選択肢も生まれる。

もちろん資源の有効活用から使い続けるのは当然だが、選択肢が増えるのは良いことだ。


太陽光発電は元が取れないことを確認するために詳細にシミュレーションして来たが、結果は逆になりそうだ。

実際には試算よりも早く黒字を出す可能性があり、見積りを依頼している導入費用次第では9年目には20万円以上の黒字を生む。

発電量も近在の実績をもとにした標準値から1割ほど低めに見込んでいての試算だから大きくは外れないだろう。


ただし、良い条件ばかりが揃っているわけではなく、来年度は国の助成金が減額される見込みらしい。

現在は1kw当たり7万円だが、翌年度からは6万5千円に引き下げられる可能性が高いという。

しかし、補助金が減額になったとしても5kw目いっぱいのシステムを導入すると、やはり9年目には16万円、10年目には40万円の利益を生む。

10年では、投資額を回収した上に、年間4万円の利益を生み出す。

20年無事に働いてくれると130万円の利益だ。


太陽光発電をやらない理由がなくなって来てしまった。