・邪魔な海藻からエネルギー

海藻からバイオエタノール 発電所の厄介者を有効活用


 燃やしても大気中の二酸化炭素(CO2)を増やさないとして注目されるバイオエタノールを、コンブやホンダワラの海藻から効率良く生産する技術を、佐藤実東北大教授(水産化学)らと東北電力の研究チームが14日までに開発した。

 ガソリンの代替燃料となるバイオエタノールはトウモロコシなどを原料に生産が急増しているが、食料価格の高騰を招くとして、穀物以外の原料開発が求められている。世界中の沿岸に生え資源量も豊富な海藻の利用は、食料問題に影響せずに地球温暖化防止につながる新技術として期待できるという。

 また海藻は、発電所にとって冷却水の取水口から入り込む厄介者で、費用をかけて処理している。燃料に活用できれば、一挙両得となりそうだ。

 研究チームは、海藻を細かく切断し酵素を混ぜてどろどろに溶かした後に、独自に発見した酵母を加え発酵させた。約2週間後、海藻約1キロから約200ミリリットルのエタノールを得ることに成功した。

 従来の手法では、乾燥させて粉末にするなどエネルギーを使う工程が必要だったが、生のまま発酵できるようにした。工程の途中に有害物質を使わないため、残った溶液の処理が簡単なのも特徴という。

2010/08/14 11:27 【共同通信

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世の中に無駄なものはないと思うが、無駄だと思われているものは多い。

人間の勝手な思い込みに過ぎないのだが、無駄ではないと気がつかれたものは幸せかもしれませんね。

海藻は海にはなくてはならないものの一つですが、海にある人間の施設からみれば邪魔。


この邪魔者が人間の活動に非常に役に立つとなったのがこのニュース。

海藻を食べて暮らしている魚たちからすれば、「いまさら何を褒めてるんだい」といったところでしょうね。


この勢いで、田んぼや畑の雑草(と言われている草本)からも、バイオエタノールが簡単に作ってもらえる時が待ち遠しい。