・カビた小麦を天日干し

梅雨の時期に収穫した小麦が、乾燥不足だったようでカビてしまいました。

さらに、虫が湧いて糸を引いている。

このままでは大事なハルユタカが台無しになってしまうので、天日干ししました。


天日干しすると、麦の乾燥が進むばかりでなく、加熱殺虫の効果があります。

再度虫が湧かないように、含水率は11%くらいまで極端に乾かしました。

天気が良かったので小麦の温度も上昇して、放射温度計の計測では50度まで上がりました。

虫はかなりの確率で殺虫できたようです。


死んだ虫は、次から次へとアリが運び出します。

頼んだわけでもないのに、大したものです。

アリには分かるんですね。


自分の体重の何倍もあるような虫を、遠路はるばる巣穴まで運んで行く体力はすごい。

表面温度は50度以上あるのに、アリは暑さに負けずに働ける。

かなりの数の虫の死骸を運び出していました。


天日干しが終わった小麦は、唐箕(風選器)でゴミと麦を選りわけます。

昭和30年代製造の年代物ですが、現役バリバリで大活躍してくれます。

羽根の回転速度と、選別される麦の品質を見比べながら、最適な回転速度を見つけるのが難しい。


遅いと品質の低い麦が混ざるし、早すぎると良質の麦までゴミと一緒に排出されてしまう。

手加減が必要ですが、逆にいえば微妙な調整ができるので種類によって万能に使い分けができる優れものです。


選別し終わった麦の総量は127kgでした。

種が2kgだったから63.5倍になった計算です。

昨年よりも少しばかり単位収量が低くなりました。

カビてしまった分と、虫害にあった分で減ったようです。


小麦の収穫時期が梅雨の真っただ中なので十分に乾燥できないけれど、梅雨が終わってすぐにシートに広げて干せば良いんだということが分かりました。

来年からは、これで心配が一つ減る。


大量の小麦は、ほとんど自家用で食べてしまいます。

かなり大量なので、今年の冬は、うどんを一生けん命に打とうと思います。