・八千代市の水道水が高濃度放射線汚染

千葉県八千代市の睦浄水場で飲用基準(1キログラム当たり300ベクレル)を超える放射性ヨウ素131が検出されていたことが30日、分かったようです。

首都圏では初の基準超過です。

ところが、サンプリングしたのが22日だというのですから、隠蔽と言われても弁解の余地がないですね。


市と県によると、この水から370ベクレルの放射性ヨウ素が検出された。

また、同浄水場に給水している北千葉浄水場で22日採取されたサンプルを調べたところ、336ベクレルが確認されたという。

北千葉広域水道企業団から送られた水で、八千代市が専門機関に検査を依頼。

結果を得た翌日の28日、企業団に連絡。企業団は再検査を実施し、29日になって336ベクレルが検出されたと公表したとされています。


八千代市の言い分を信用するとしても、基準を超えた水に対して何も対応せずに再検査を待ったことは、市民の安全を最優先にする姿勢からは程遠い。

つじつまが合うように解釈すると、企業団の水は、25日採取分で乳児の摂取基準値(同100ベクレル)も下回ったので、これを待って発表したのではないかと疑いたくなる。


摂取制限を発令すると自治体としては給水車を配置したり、ペットボトル水を配給したりと多忙を極めることが分かっている。

高濃度の汚染水が発見されたら、浄化処理に使用する活性炭の量を増やせば濃度が下がることは東京都の例から学んでいる。

状況証拠から推察すると、八千代市と水道企業団は「知恵を使った」と推察されます。


市としての負担や風評被害は避けられたかもしれませんが、八千代市の信頼は地に落ちましたね。

危機的状況にある放射線事故の情報管理は、迅速かつ公明正大につきます。

邪念を挟んだら、そこから先は疑心暗鬼の波に呑まれてしまうことになります。

公務員による安易な悪知恵は、時と場合をわきまえないと、最悪の事態に発展することを他の自治体の職員も肝に銘じておくべきだと思います。