・放射線の被ばく限度が引き上げられる

放射線の被ばく限度が引き上げられるかもしれません。

枝野幸男官房長官は6日午前の記者会見で、年間1ミリシーベルトとしている住民の被ばく限度量について引き上げを検討していることを明らかにしました。

「現在の基準値は短期間で大量の放射線を受ける場合の安全性を示している。放射性物質を長期間受けるリスクを管理し、別の次元の安全性を確保する上でどのくらいが退避の基準になるか検討している状況だ」と述べたという。


屋内退避指示が出ている第1原発から20〜30キロ圏の外側でも、大気中の放射線量の積算値が10ミリシーベルトを超えた地域がある。

このため、原発事故の長期化を前提に、被ばく限度の基準を緩めて実情を追認するためです。

放射線の基準値の信頼性は地に落ちてしまいますね。


もともとの基準値は、人工的な放射線を浴びた場合、一年間で1ミリシーベルトを被ばく限度として定めています。

原子力発電所が安全だということを国民に認識させるために、かなり安全を見て決められた数字です。

しかし、原子力発電所の実態は安全とは程遠いものであることが明白になってしまったので、安全を認識させる必要がなくなり、直面している危機に都合の良い危険度に合わせられてしまいます。


枝野官房長官は、国民を騙そうとしていることに気が付いているのかな。

「現在の基準値は短期間で大量の放射線を受ける場合の安全性」と言ってますが、一年間が「短期間」という認識なんでしょうか。

一年が短期間と思えるほどに、この先何年も放射線を浴び続けることになるので、こういう表現になっているのでしょうか。


今となっては、原子力発電所の事業所境界での1年間の線量が0.05ミリシーベルトという基準が、いかにもむなしく無視されています。

原子力安全神話を支えていた基準が総じて崩壊することにより、日本国内において原子力発電所は危険な存在であることが意識付けられていくべきです。

従来の安全基準を守れないから、より危険度の高い水準でも国民に我慢してもらおうと国がおっしゃるのですからね。


この先何年続くのか予想できませんが、日本人は放射能が取り巻く環境の中で、放射能と共生しなければならなくなります。

基準を引き上げるということは、そういうことなんだと、枝野さんは理解しているのかな。

外国から視点で判断するということがまったくできていませんね。

本日の発電量 73.0kwh