・9月の国連総会まで延命を目論む菅違い

内閣が機能停止状態になっていることは広く国民に知れ渡っている。
脱原発をちらつかせて国民に迎合しようとする菅総理に閣僚が愛想をつかせているからだ。
辞めると言った総理が将来構想を語ることのむなしさを、菅直人以外の日本人の多くが噛みしめている。

脱原発には異論はないが、菅総理が実現できるはずがない。
言い放しで辞めていくだけの総理だからだ。
去り際の往生際が悪いだけに、総理としての職責にも勘違いが蔓延しているように感じる。
こちらの記事が、そこのところを厳しく指摘していた。

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首相、9月国連総会意欲 演説草案作成指示 8月退陣封じ

 菅直人首相が9月下旬に米ニューヨークで開かれる国連総会への出席に強い意欲を示していることが16日、分かった。複数の政府筋が明らかにした。一般討論演説で自らが打ち出した「脱原発依存社会」を含め日本のエネルギー戦略をアピールする考え。外交日程を早めに固めることで8月退陣論を封じる狙いもある。退陣表明しながら続投に固執する首相に与野党は不信感を募らせており、8月の壮絶な「菅降ろし」攻防は避けられそうにない。

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 複数の政府筋によると、首相は9月21日から始まる国連総会一般討論演説に出席し、自ら演説する意向を示し、外務省に演説の草案作りを指示した。ある政府筋は首相の国連総会出席を「今の(政府内の)自然な流れだ」と説明した。

 演説では、東日本大震災への各国の支援に謝意を表明した上で、政府の復旧・復興構想を紹介。東京電力福島第1原発事故についても収束に向けた政府の取り組みを説明し、太陽光など再生可能エネルギーを拡大させ、脱原発依存を目指す中長期のエネルギー戦略を訴える考えだ。

 首相は昨年の国連総会にも出席しており、2年連続となれば平成16、17両年の小泉純一郎首相(当時)以来。ある政府関係者は「首相は小泉元首相を強く意識している。連続出席で長期政権の基盤を固めるつもりではないか」と語った。

 首相は5月下旬の主要国首脳会議(仏ドービル・サミット)の際、オバマ米大統領に9月前半の公式訪問を招請され、訪米に並々ならぬ意欲を示す。

 さらに首相は、中国が辛亥革命100年の記念行事を予定する10月10日前後の訪中に向け、中国との調整を指示した。11月には主要20カ国・地域(G20)首脳会議やアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が続く。首相が「外交の連続性」を口実にさらなる延命を図る公算が大きい。

 ただ、首相の場当たり的な発言癖は国際舞台でも変わらず、仏ドービル・サミットでは「太陽光パネル1千万戸設置」構想を唐突に打ち出した。国連でも「サプライズ発言が出る可能性は捨てきれない」(政府関係者)との警戒感が広がっており、実現性の薄い国際公約を打ち出せば日本の信用はさらに失墜する。

 しかも首相が6月2日に退陣表明したことは国際社会でも周知の事実であり、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題など外交・安全保障上の懸案は膠着(こうちゃく)状態が続くことになる。 =産経新聞 7月17日(日)7時56分配信=