・汚染水処理の稼働率53%に 福島第1、冷温停止厳しく

政府と東電は、福島第一原発の事故収束が第一ステップを終えたとしているが、とんでもない。
欠陥システムが、青息吐息で動いている状態でしかない。
都合よく解釈する姿勢が変わらない限り、原発の存在は日本国民から排除の力が強まっていくでしょうね。

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汚染水処理の稼働率53%に 福島第1、冷温停止厳しく

 東京電力20日、福島第1原子力発電所の汚染水処理システムについて、13〜19日の稼働率が53%で、前の週(6〜12日)よりも20ポイント低下した、と発表した。同システムは19日に第2段階(ステップ2)に移行した工程表を達成する要だが、目標を下回る稼働率が続いている。低迷が長引くと、原子炉への注水量を増やせず、冷温停止の実現がいっそう困難になる。

 汚染水処理システムは1週間で8400トンを浄化できるが、13〜19日の処理量は約4500トンだった。設計上毎時50トンの流量が同37トンにとどまっている。原因はわかっていない。仏アレバの除染装置での液漏れによる停止も稼働率を押し下げた。

 12万トンをピークに7月から減っていた高濃度汚染水の総量は、19日時点で11万7560トンと1週間前よりも60トン増えた。

 東電は汚染水処理システムの配管に泥状の物質が付着し、流量を下げる原因となっている可能性があるとみており、今後、洗浄方法を検討する。

 また、8月から東芝製の除染装置の運転を始める。現在の装置が停止中にバックアップ用として動かし、稼働率の向上を狙っている。

 19日に公表した工程表のステップ2では汚染水を浄化して注水に使う循環注水冷却を、原子炉を冷温停止に持ち込む唯一の手段として位置付けた。8月以降の稼働率目標を90%としており、この数字を達成できないと、年内までに高濃度汚染水の全量を処理する目標も遅れる。 =2011/7/20 20:12日本経済新聞 電子版=