・次世代ナビに電力消費シミュレーション

EVの電力消費をシミュレートするソフトの最新版の紹介です。

新たに加えた特徴は下記の通り。
1)タイヤの転がり抵抗係数の算入
2)気温によるタイヤの転がり抵抗の変化

計算に加えられる諸条件は、次のようなものがあります。
速度、積載重量、天候、気温、湿度、室温、充電量、充電方法、タイヤ、車内機器電力、80%充電時のバッテリー状態など。
走行路の状況はヤフーのルートラボから得られます。


シミュレーション結果の一例として、恵那峡SA〜駒ヶ岳SAの区間を試算します。
《試算条件》
・車名 リーフ初期型
・乗車人員 2名(荷物込150kg)
・車内機器電力 7w/km
・急速充電 80%
・タイヤ 標準装着エコピアEP150


エアコンを標準的に使用した場合、気温5℃で時速80キロ、気温35度で時速100キロの両条件ともに、駒ヶ岳SAで亀になります。
このことから、90%程度まで充電するか、冬はエアコンを我慢すれば行けるし、夏は速度を80まで落とせば行けると分かります。
充電量や走り方を変えるための判断基準を正確に得られます。

モバイルPCを携帯すれば、SAなどに立ち寄った時に再計算することで、現在の車の走行条件が解析でき、その後の電費や航続距離が予測できます。

高速道路は一般路と違って信号による発進停止がほとんどないのでシミュレーションは容易です。
一方で、一般路は停止する回数が多く、その変化も多いために条件設定が難しくなります。

最新のナビゲーションシステムに信号の数や渋滞も加味されているので、その情報を組み入れれば、EVユーザーが知りたい情報が高精度に得られる製品が作れます。

先日のEVOCカンファレンス2014 in HAKONEで質問された内容は、このシミュレーションを念頭にしていただいています。
メーカーの回答は「やればできる」でしたが、一般ユーザーがすでに「できる」のですから、あとは「やる気」の問題ですね。