10分で満充電を実現

ガソリンスタンドの給油並みに充電時間が短縮されたらEV(電気自動車)の欠点が一つなくなる。
そんな夢のようなリチウム電池の生産が近く始まるという。

10分で満充電になるリチウムイオン電池
「エリーパワーは、急速充放電が可能なリチウムイオン電池「ハイレート電池」を開発した。10分で満充電になる急速充電性能と、最大で定格容量の30倍の電流供給が可能な放電性能を有しており、2015年度内に生産を始める。」


現状のリーフは30分で80%だが、エリーパワーの電池は6分で80%に達してしまう。
充電時間を気にする時代が終わる。
6月の株主総会で日産が提示した「EVをガソリン車以上の便利な車として開発して、量産する」を裏付ける電池です。

マイナス30度の低温環境でも利用できることから、低温時の充電性能も期待できる。
2017年に予想されるFMCリーフに、この電池が採用されるかどうかは判らないが、勝るとも劣らない充電性能の電池を搭載するだろう。


課題は充電器側の性能向上だ。
現在主流の50kW型では次世代電池の性能を引き出せない。

チャデモのコネクタは100kWまでの出力拡張を考慮して設計されている。
10分で16kWh充電できるが、30kWh仕様のEVだと満充電に16分かかって次世代電池の性能を発揮できない。
コネクタの仕様が時代遅れになってしまうほどに電池の進化が速いということだ。


これまでにも新型電池のニュースが聞こえてきたが、いずれも開発段階だった。
しかし、エリーパワーの電池はすぐに生産が開始される。
電気自動車の新時代が明確に見えてきた。