検査偽装よりも深刻な検査員不正、日産

日産 検査資格の取得試験でも不正 “事前に答え教える”

日産の完成車検査偽装はさらに深刻な状況を露呈してきた。

これまでは資格のない従業員が検査を担当したことが問題とされていたが、正規とされていた検査員の資格も不正に取得されたものであったことが発覚した。
車両の完成検査を担う資格者を社内で認定する筆記試験で、受験者に解答を丸写しさせていたのだ。

さらに、自動車の構造に関する基礎知識を習得させる講習についても規定の72時間より短縮していた。
わずか72時間で検査員になれるというのもどうかと思うが、それすら順守されていなかったというのだから呆れてしまう。

日産車でも新車登録から3年を経過していれば陸運局の車検場で「本物の検査員」が検査してくれるから安心だが、それまでは偽装した検査員と無資格の従業員が検査した車に乗っていなければならない。

実際には納車前にユーザーが費用を負担して点検整備されている車がほとんどだから実害はないとしても、日産の新車販売に少なからず影響するだろう。