・身勝手な慈善事業

早太郎温泉記念事業実行委員会というのがあって、老人ホームに温泉をプレゼントしたようです。
高齢や障害のために温泉施設へ出かけられない人のためというから慈善事業なのでしょう。


ただ、実行委員長のコメントが気に入りませんね。

早太郎温泉が誕生して今年で10年になるが、これは市民みんなの財産。

「よく言うよ・・・。」と思ってしまいました。


確かに、市民の税金をつぎ込んで温泉開発と管理の経費をまかなっていますので、市民の財産に他ならないと思います。
しかし、現実にはこれを一部の温泉旅館などが営利事業に使って自分たちの利益を上げています。
入浴者が支払っている入湯税ですら、温泉施設に還流させて市民から奪取しています。


温泉は市民の財産ですが、これを自由に使って儲けているのは温泉旅館の経営者ですね。
市民の財産なのに、さも自分たちからのプレゼントだとこれ見よがしに宣伝に使ったのが今回の事業。
まともな経営者なら市民に対して、

市民の財産である温泉を格安に使わせていただいて感謝しています。
本来なら自分たちが負担すべき経費を市民に負わせて申し訳ありません。
市長に便宜を図っていただかなくても自立できる温泉施設に改革します。

ぐらいの社会性を持ってもらいたいと思いたいところです。


温泉のプレゼントを受け取った、またはこれから受け取るであろう市民の皆さん。
そのプレゼントは、元から自分たちの財産ですよ。
勝手に使っている人たちから返してもらっただけのことですから、感謝するほどのことではないと思います。


関連記事
・市民の負担で栄える温泉 http://d.hatena.ne.jp/komachan/20060326