・長野県知事選挙を想う 1


長野県知事選挙の告示を20日に控え、立候補予定者の動きが活発になってきました。
投票日の8月6日まで、県知事選挙について私なりの想いを書き込んでいきます。
特定の候補を応援するというよりも、候補の絞込みを考える過程を大事にしたいと思います。


16日夜、立候補予定者による公開討論会が、松本市の県松本文化会館で開かれました。
3人が出席し、政策や政治姿勢などについてそれぞれの考えを述べていますが、有力候補2人に絞って考察してみます。

  • 県の財政再建
    • 田中:不要な公共事業の削減で借金の残高を毎年減らし、基金を増やした実績を強調。
    • 村井:大企業の誘致は金の卵を産むニワトリ。呼ぶためなら金を使っても良い。

非常に分かりやすい違いが出されているので、判断の材料としては重要です。


身の丈にあった金の使い方を目指す、田中氏の主張には庶民感覚として共感できます。
また、家計に置き換えて考えてみても、借金を返すために無駄な出費を抑え、不意の出費に備えて貯蓄ができる環境は現実的です。
生活者の視点に立った考え方だと思います。


一方、多額の資金を投じて企業を誘致し、金の動きを作り出そうとする村井氏の考え方は、このブログで私が主張してきた考え方に真っ向から反するものです。
金は動くかもしれませんが、地域環境を破壊する要因も大量に持ち込まれるし、排出する元凶を作り出すことになる。
大企業や利権を持つ特定の集団の視点に立った考え方だと受け止められます。


財政再建には、金の入りと出を考慮しつつ、地域の産業を育成していくバランス感覚が要求されます。
企業優先の自民党タイプの経済論理と、地域の実情に合わせた住民本意の考え方の、どちらに重きを置くかによって、効果と副作用が違ってきます。
どちら寄りが望ましいかは、個人の人生観や生活観によって異なると思います。


私は、人間は地球に生きる生物の一つであり、他の生物との共生によって生かされている存在だと思っています。
地球資源を独占して人間だけが繁栄を遂げようとする今日の資本主義は、地球的な視野から考えれば、やがては人類の生存を危うくする破滅的な社会構造を作り出してしまったと思います。


人間以外の生物は、種の保存のために自分の生涯をささげます。
今を生きている自分よりも、将来を生きる子孫のために何をすべきか。
候補者の主張を、この観点から考えていこうと思います。