・長野県知事選挙を想う 2


借金は誰が返すべきか。


信濃毎日新聞の主催で、田中氏と村井氏の対論が行われました。
ここでは、借金のあり方について、双方の見解が分かれたので注目です。

  • 田中:未来の子ども達に借金を先送りすべきでない。
  • 村井:借金を返すのに熱心で、道路整備などの資産形成を躊躇しすぎている。


村井氏の主張は、中原市長が推し進める箱物行政の論理と見事に一致します。
「道路や施設を作ってやったんだから、その返済を子ども達に押し付けるのは当然のこと」
希望したわけでもないプレゼントをもらって、その支払いは子ども名義のクレジット。
子ども達からすれば、迷惑なプレゼントです。


自治体の首長が必要だと思うインフラ整備をするのは大切なことです。
ただし、作るための財源を自分の任期内で目処を付けることが当然の責務だと思います。


一方、田中氏の主張は、くしくも昨日の書き込みの最後で示した見方に合致しました。
「今を生きている自分よりも、将来を生きる子孫のために何をすべきか。」
目先の利便性のために、他者(子孫)に負担を先送りすることを良しとしない。
社会人の責任ある行動として、当然だと思います。


どうして、こんなに明確な違いが出るのでしょうか。
その答えは、支援する団体の性格に現れています。
14日に村井氏の後援会設立パーティーが開かれ、朝日新聞が鋭い視点で観察している。


・朝日新聞へのリンク 『田中県政とは 長野・県町 敵視し深まる溝』

大きな理由に「県町(あがた・まち)」の存在がある。執務する県庁のほか、田中知事が「日本的ギルド(同業組合)」と呼ぶ医師会、信濃教育会、農協などの団体、国の出先機関の多くがこの界隈(かい・わい)に集中する。
 「所属する団体の意見や都合ではなく、県民益の観点から一人の県民に戻って考えるのが望ましい」(14日の会見)と語り続ける田中知事。組織の利益を個人の利益に優先させる論理が、個人の幸せの実現を阻んでいる、という見方だ。

村井氏の後援会設立パーティーの参加者は、県議、有力企業・団体の関係者――。集まったのは「県町」の面々だった。