・首相官邸に操作される知事選


知事選挙と豪雨災害が絡み合って、複雑な様相を呈してきました。


まずは、沓掛防災相が田中知事の公用車から乗り換えた事件。
・朝日新聞へのリンク 『防災相の豪雨被災地視察、長野知事選の2候補が出迎え』

大臣は田中知事の公用車に乗り込み、死者や行方不明者の出た岡谷市の土砂崩落現場に向かったが、途中、随行員が乗るバスに乗り換えた。
知事側の説明によると、首相官邸側から大臣に対し、公用車から降りるよう、要請があったためという。


被災地域の知事と防災担当の大臣が、被災現場へ直行する車内で、時間を惜しんで会談するのは当たり前というか、効率が良い。
わざわざ随行員の乗るバスに乗り換える必要がどこにあるのでしょうか?


『村井氏は知事が告示後も職務代理者を立てずに公務を続けていることに、「結果的には事実上の選挙運動になる」と批判した。 』
と、報道されていますので、村井氏の主張に沿って首相官邸が、大臣の同行が田中知事の選挙運動に有利に働くことを嫌って指示を出したわけです。
・スポーツ報知へのリンク 田中知事官邸指示に憤慨…大雨被害の視察同行「NO」


自民党というか、現政権が田中知事の再選を阻止したい気持ちの表れです。
知事が日本新党の党首であることが少なからず影響していると思われますが、県知事選挙に総理大臣の秘書官が口を挟むことに、県民としては非常に嫌悪感を感じます。


村井候補の存在は、長野県のためというよりも、国政の利益が優先しているのではないか。
彼の主張には、市町村の権限強化と道州制を見据えた県の弱体化が含まれています。
長野県の力を弱めるために首相官邸が送り込んだ刺客に見えてしまいます。


村井候補が、市町村をサポートするだけの役割に縮小された県の、権限のない知事を目指すとしていることも、これらのことを裏付けてしまいます。
長野県の知事になりたいのならば、首相官邸に向いている目線を県民へ向き直らせなければ、県民の信頼は得られないことを村井候補は気づくべきだと思います。