・超と脱では大違い

長野県知事選挙で村井氏は、「超田中」と言っていたはずです。
これをそのまま鵜呑みにすれば、田中県政を踏み台にして超えて行くことを意味していると思っていました。


ところが村井氏は当選後の記者会見などでは、田中知事がとりいれた手法を拒絶する姿勢を示しています。

  • 県職員が来庁者の“接客”にあたるコンシェルジュ制度
  • ガラス張り知事室
  • 経営戦略局

これらを廃止、または解体すると言うからには、超える代替案を示してからにしてもらいたい。
代替を示すことなく、県民に受け入れられていた施策を拒絶する姿勢からは、『脱田中』への焦りが窺えます。


知事就任は来月でありまして、県職員による説明を受けていない現段階では的確な判断はできないだろうと思います。
村井氏が現在持っている長野県政の知識は、反田中派の県議や市長が吹聴したゆがめられたものだと推察されます。
そのような無知な状態で、現在機能している県の施策を取りやめるのは、かなり無謀ではないでしょうか。


少なくとも、「超田中」を具現化する所業とは思えません。
それとも当選の喜びに浮かれて、選挙中の自分の発言など忘れてしまったのでしょうか。
世間の目を気にせず、自民党にお礼参りを公然とやってのける姿からは、かなりボケが進んでいる危ない爺さんだと揶揄する声も聞こえてきます。


8月18日には田中知事を支援した市民団体が、県政の監視団体へと結束を強める動きがあります。
飯田市で始まったこの動きは、田中県政の良いところを村井県政が引き継ぎ、さらに高めていく過程を検証することを目的としているようです。
村井県政が超田中を遂行できるのかを監視し、脱田中を許さない県民の目として機能させると思います。


さらに、県民の目が県政を厳しく監視することにより、県議会議員としてふさわしい人物を見極められるようになります。
村井氏がやりたいようにやればやるほど、県民の目が厳しくなり、反村井勢力を県議会に送り込む原動力となるでしょう。
県議会の混乱は、田中理念を理解できない県議に根本的な原因があったはずですから、これを入れ替えることは良識ある県民の切なる願いでもあります。