・天ぷら油で600km

お盆の休みは、ネットを使わないつもりでしたが、たまたま出先に使えるPCがあったので、書き込み続けることにしました。
でも、政治ネタばかりでは息が詰まるので、もっと大事な地球温暖化防止の取り組みについてお話します。


嫁さんの実家に来ているのですが、駒ヶ根からは約300kmの距離にあります。
往復だと600kmですが、二酸化炭素の増加にほとんど負荷を掛けることなく移動してきました。
もちろん歩いてきたわけではないですよ。家族連れですから自転車って訳にもいかない。


自然エネルギーに関心のある方ならピン!と来ると思いますが、バイオ燃料を使っています。
私の自家用車で使っているのはBDF(バイオディーゼル燃料)。
箕輪の「菜の花楽舎」から供給を受けています。


BDFの原料は、使用済みてんぷら油。
燃料として再生しなければ、焼却処分される運命ですから、二酸化炭素の排出源になります。
捨ててしまっても元は植物から採取したものですから、二酸化炭素の循環で考えると増減なし。
しかし、再利用すれば自動車の燃料としてエネルギーを有効活用できるので、化石燃料を消費した分に換算した二酸化炭素削減効果を発揮します。


600kmの移動で削減した二酸化炭素は、約160kg
帰省して二酸化炭素の削減に寄与できるなんて、気分よいですよ。
(移動しなけりゃもっと良いなんてのは言いっこなし・・・)


最もエネルギー効率が高いとされる電車で計算しても、5人家族の場合は150kgのCO2排出量に匹敵します。
[電車(長距離):0.05kg-CO2/km・人、apssk住まい研究所環境家計簿より]
一般家庭の年間CO2排出量の3%に相当します。
我が家は、一年間に嫁さんの実家と私の実家を2度ずつ往復するので、一般家庭の一割に相当するCO2を帰省のおかげで削減できます。
大雑把な計算ですが、自然エネルギーを上手に利用することのメリットは理解していただけるのではないでしょうか。


また、使用済み天ぷら油を使うことで、エネルギーの有効活用にもつながります。
天ぷら油、BDFをそれぞれ専用に製造して消費していては、製造に費やすエネルギー(経費)が二倍になってしまいます。
資源は、できるだけ多段階利用することが、資源効率をさらに良くします。


何度も使うといっても、リユースとリサイクルでは大きな違いがあります。
次の段階へ変化するときに多大なエネルギーを要するリサイクルはできるだけ制限しなければなりません。
わずかなロスで新たな資源が得られるリユースの意識を高めるめることが必要です。


資源の効率的な使い方の認識において、リサイクルには間違った解釈が浸透していることが懸念されます。
単純なリサイクルより、ワンウェイで多段階利用してからのリサイクル。
この意識の変革が、温暖化防止の動きを加速するためには必要ではないかと思います。