・公務員倫理の低い知事

長野県の村井知事は公務員倫理の低下を容認する発言をしています。

村井仁知事は13日、県人事委員会との懇談で、飲酒運転など公務員の不祥事報道について「公務員に過度に期待しているのではないか。高い倫理観だけを求められている」と疑問を投げ掛けた。中日新聞


中日新聞によると、飲酒運転の撲滅に向けて県警は10−12日の3日間、
飲酒運転の取り締まりを重点とする車両検問を県内各地で一斉に行った。


県内では、9月末現在、酒気帯びと酒酔い運転の摘発は1835件。前年同期と比べ125件増えている。
福岡市で子ども3人が飲酒ひき逃げで死亡した事件が発生した8月以降も、取り締まりを強化したこともあり、
飲酒運転の摘発は増えているという。


県警交通指導課は「飲酒運転をする人はいなくならない。
今後も厳しく取り締まっていく」と話し、来月以降も定期的に県内一斉の取り締まりを予定している。


これに関連して、村井知事は、

「公務員だけが(飲酒運転を)やっているようだ。警察に聞いたら、そうではない。民間は新聞に載らない」と苦言を呈した。今年5月、神奈川県の元国税局職員が売春をあっせんして逮捕された事件にも触れ「15年も前に、数年在籍しただけ。それを『元国税局職員』とするのはどうか」と述べた。

当たり前の報道姿勢に疑問を呈しています。
司法・立法・行政の3権に携わる公人としての自覚に欠けた発言です。


ところで、知事が触れた売春あっせん事件ですが、元国税局職員が容疑者として報道されたものが見当たりません。
2006年の5月に起きた売春と国税局の関連事件は、

  • 2006年5月18日 高校生売春クラブ摘発
警視庁少年育成課は、18歳未満の少女に売春をあっせんしたとして、児童福祉法違反などの疑いで、神奈川県の無店舗型風俗店の経営者と従業員の男2人を逮捕。 
  • 2006年5月18日 東京国税職員を逮捕 高1女子にみだらな行為
神奈川県大船署は、女子高校生にみだらな行為をしたとして、東京国税局の職員新田哲也容疑者(29を逮捕。新田容疑者の逮捕に対し、東京国税局は「公務に対する信用を著しく損なうものであり、誠に遺憾なものと受け止めております」とコメント。

これらが頭の中でごちゃまぜになっているのかもしれませんね。
それとも新聞に載らない、元国家公安委員長だからこそ知りえた極秘情報として、
風俗店経営、井上晃二容疑者(45)が、元国税局員だったとの情報を得ているとでも言うのでしょうか。


職員の犯罪に対する東京国税局のコメントは、村井知事の認識とは異なり的も射たものです。
この程度の公務員倫理しか持たない人物が、国家公安委員長だったとは恐ろしいことです。
さらに、その人物が長野県の知事として君臨しているので、公務員の堕落が始まらないと良いのですが。