・須坂でも風力反対

須坂市峰の原高原に計画されている風力発電施設について、計画に反対する市民団体・「根子岳風力発電を考える連絡協議会」のメンバーおよそ10人が全国から集めた1万1500人余りの反対署名を三木市長に提出しました。

これに対し、三木市長は「署名は重く受け止め慎重に検討したい」と述べました。

反対署名を提出したのは、県自然保護連盟や長野イヌワシ研究会など9団体の代表者です。


この計画は峰の原高原に東京の会社が高さ107メートルの風車を十数基建設するものです。

須坂市では9月まで事業者が行っている風の調査を終えた後、施設建設がもたらす地域振興も考慮した上で計画について判断する方針です。


反対派は計画地が国の天然記念物・イヌワシの生息地であることなどから、大規模な工事が環境に影響すると訴えています。

先日取り上げたバイオ燃料にも共通するのですが、今の社会構造を維持したままだと化石エネルギーの代替には、かなりの環境破壊が伴います。


エネルギー消費量を削減するのが本論でしょうが、2050年までに先進国がエネルギー消費量を半減させることは困難だと思ったほうが現実的です。

エネルギー消費の少ない人間社会への変換を模索すると共に、緊急の課題として化石燃料の消費を抑制するために自然エネルギーへの転換を急速に進める必要があります。


山岳環境を守って、原子力廃棄物を未来に押し付けるのも一つの選択肢かもしれません。

風力反対の活動家たちの主張は、現実問題としては政府の推し進める原発増設の動きを後押しすることになっています。


地球温暖化防止は、人類の共通の課題として認識されつつありますので、ほとんどの人は異論はないでしょうが、方法論には差がありすぎるほどあります。

できることからはじめる、手をつけやすいところからはじめる、回復不能なリスクは回避する、などを考慮すると、風力発電を一方的に排除するのではなく、有効な手段として重用し、リスクを無くそうと躍起になるのではなく、より小さくする手段を考えるべきでしょう。


風力発電に反対する団体が、いつでも山岳会と野鳥の会で、自分たちの領域だけを守ろうとしている見識の狭さが目に付きます。


※関係者などにおかれましては反論があるでしょうが、ご自身たちの領域であるHPやブログで展開してください。