・学校の良さは部活動の数ではない

駒ヶ根市立赤穂小学校校歌学校の良さは部活動の数ではない。

駒ヶ根市の中学校通学区をめぐる問題を考えるときに、大事なポイントだと思います。


駒ヶ根市に2校ある中学校は大規模校と小規模校との違いがあり、大規模校の赤穂中学校で教室の不足や校風が荒れるなどの問題が深刻化していました。

そこで、通学区を変更して、一方の東中学校に通う生徒を増やそうと検討が進められています。

最も重要なのは、赤穂中学校の過大規模化の解消です。

次に考えなければならないのは、小規模校から過小規模校へと生徒数の減少が予想される東中学校の生徒数増加策です。


ところが、駒ヶ根市教育委員会は、すぐに問題をすりかえてしまい「東中学校の過小規模化を食い止めるための通学区変更」に論点を移そうとします。

これは、頭である教育長の偏見がそうさせているのだと思いますが、緊急の課題と短期的な将来の課題の区別がついていません。


赤穂中学校の生徒数を減らすためには、思い切った通学区の変更が必要であり、地元にも問題の深刻さを伝えて論議してもらう必要があります。

ところが、赤穂地区には通学区変更に根強い反対があるので、『東中学校が困っているから助けてやろう』と目先を変える戦術に出ます。

以前の通学区変更が失敗したときも同じことをやりました。

問題の本質を理解せず、根本的な解決策を見出せない駒ヶ根市教育委員会の無能振りにはほとほと困り果てています。

さらに問題の本質は、通学区もさることながら市内の住宅開発に何の計画性も見出せない駒ヶ根市の街づくりの無策が影響しています。


生徒数のアンバランスは、過疎が進む中沢地域と住宅開発が多い赤穂の一部地域の人口変化からもたらされています。

過疎を食い止めるには良好な住宅開発が不可欠ですが、駒ヶ根市は何の対策も打ってきませんでした。

生徒数減少の根本的な原因がまちづくりの失敗にあることを隠し通学区の問題にすりかえるのは、教育委員会の偏見と失政を認めようとしない駒ヶ根市の理事者が責任転嫁するためです。


「東中学校に行くと部活動が少なくなるからいやだ」、こんな声があるそうです。

大きい学校になればなるほど部活動の数も増えますが、その大きい学校に問題が多発しているからこそ通学区が見直されようとしています。

小さな学校は部活動は少ないけれど、それを補って余りある教育環境のよさが売り物です。

大きい学校の部活動の多さを『既得権』と考えるのは止めて、より良い教育環境とは何かを真剣に見つめなおせば、部活動の数など何の障害にならないことに気が付くはずです。


それと、もうひとつの根本的な課題に校歌があります。

駒ヶ根市にある「赤穂学校」(赤穂小学校、赤穂東小学校、赤穂中学校、そして赤穂南小学校)すべてで同じ校歌が使われています。

こんな馬鹿げたことをやってしまう駒ヶ根市の教育行政のあり方そのものが、一般的(駒ヶ根以外の)社会から異質となっているのだと思います。

駒ヶ根の教育常識は社会の非常識だということに、市民が気が付くのが先決です。