・宇都宮のひき逃げ事件で回想

原付バイクイメージ

宇都宮でひき逃げ、道路端に座っていた16歳少女が死亡

 3日午前4時35分ごろ、宇都宮市大谷町の県道で、友人3人と道路端に座っていた同市宝木町、無職石川花菜さん(16)が乗用車にはねられ、頭を強く打つなどして約2時間後に死亡した。

 乗用車は逃走し、宇都宮中央署はひき逃げ事件として調べている。

 発表によると、逃げた車は白っぽいセダン型。石川さんは、中学校の同級生らとバイク2台で遊びに行く途中、1台が燃料切れになったため、バイクを囲むように座って話をしていたという。  =読売新聞=

ひき逃げは問答無用、極悪犯罪です。

未明に道路上に座っていた被害者にも落ち度があるので適切な事故後の対応をしていれば、情状酌量の対象になったかもしれません。

しかし、逃げてしまったら酌量の余地はまったくない。


似たような状況でひき逃げ事故に遭遇したことがあります。

路側に停めた750ccのバイクにまたがったまま地図を見ていたら、いきなり股下からバイクがなくなり体が宙を舞っていました。

私がまたがっていたバイクに自動車が追突した事故です。


追突した自動車は、そのままゆっくりと進みました。

四つん這いの格好で着地した私は、そのまま走って車を止め、運転者を見ると完全に酩酊状態でした。

後でわかったのですが麻薬常習者でした。


200kg以上ある大型バイクがグシャッと壊れたおかげで衝撃が吸収され、両膝は壊しましたが命に別状はありませんでした。

今回のように軽量な原付バイクだったら死んでいたでしょうね。

事故の影響で会社を休むことになったのですが、その際に人事課で言われた言葉が忘れられません。


「そんなところにバイクでいるから事故に逢うんだ」

休日の昼間、隣町まで出かけただけなんですが。

広い県道の路側に停車して事故に逢ったのは、そこにいたからだというのは暴論だと思いました。


今回の宇都宮の事故は、停めたバイクを囲むように座って話をしていたというのだから路上にいたことになり、さらに午前4時半頃とまだ薄暗い時刻だから、被害者の安全に対する認識が欠落していたことは否めません。

轢いてくれと言わんばかりの軽率な行動ですから、事故に遭遇したこと原因の一端は被害者にあります。

単なる自動車事故ならそういう話になったはずです。


でも、ひき逃げで事故ではなく事件に変貌したのだから、被害者の落ち度を云々する次元ではなくなったと思います。

落ち度の程度が違うとはいえ、同じような状況で事故に遭遇した者として自動車の凶器としての怖さが思い出されます。

被害者のご冥福をお祈りするとともに、犯罪者の一時も早い逮捕を期待します。