・2020年には家庭のCO2は50%オフ

環境省の素案によると、温室効果ガスを2020年までに1990年比25%(05年比30%)削減する中期目標を達成するためには、排出量が増え続けている家庭部門は90年比31%減、05年比では49%の大幅削減となる。

では、2005年の家庭部門の排出量はというと1億7400万トンである。

標準家庭にして、一世帯当たり5.2トンになる。

世帯人数によって違いが出るから、我が家と同じ5人世帯となると7.2トンが排出量されている。

環境省の素案にもとづけば、ほぼ半減だから3.6トン削減して、3.6トンの排出に抑える必要がある。

90年比で25%削減するのに、なぜ家庭部門が31%と過大になっているのか理解できないが、削減できる余地が大きいということなのだろう。


これが到達困難なのか、容易に達成できるのかについては各家庭の事情もあって、判断が難しい。

我が家の場合は、「こんなに少なくてもいいの?」と、物足りなく感じる。

2009年の二酸化炭素排出量をまとめたところ、我が家は1.9トンだった。

楽々と、2020年度の国の目標をクリアーしている。


環境省によると、家庭部門で大幅削減を達成するための対策は、

太陽光発電を4〜9世帯に1世帯の割合で導入
▽新車販売の半数をハイブリッド車
▽すべての新築住宅を高断熱化
▽高効率給湯器を7〜8割の世帯に普及

などとなっている。


我が家の場合は、

太陽光発電は高コストなので太陽熱温水器の廃品を再生して使っている。電気の使用量はかなり少ないので自家消費で太陽光発電を取り入れるメリットはかなり小さい。買い取り価格や設置補助金がさらに高額になるか、装置の単価が劇的に下がらない限り導入は得策ではない。

ハイブリッド車ではないが一応低燃費車に乗っているものの排出量の34%を占めているし、事業分を含めると2トンにもなるから車からの排出は何とかして減らしたいと思っている。

▽住宅の断熱化は、今年中には次世代省エネルギー基準を達成する見込みだし、暖房熱源が薪ストーブなので排出量は限りなくゼロに近いはず。

▽給湯のほとんどはお風呂で、前述の通り太陽熱温水器で沸かすし、追い炊きも薪なのでカーボンニュートラル


目指すは、2050年に到達が必要とされる90年比80%削減だが、近い将来ならプラグインハイブリッド、もう少し先なら電気自動車を取り入れれば達成できる。

そうなると電源として太陽光発電も必需品になる。

これは40年も先の話だから、私は生きていない可能性が高い。


2020年の政府目標を早々と到達している強みは、新たに費用負担を伴う二酸化炭素排出削減策に惑わされなくて済むところだ。

最低でも現状維持を続けていけば問題ないし、住宅の高断熱化などで生活が快適になる方向でより洗練された生活スタイルを目指していくと思う。

地球が温暖化しているかどうかに疑問符をつける人もいるが、原子力に頼るなどの環境改善に逆行する蛮行に手を染めたりしない限り、温室効果ガスの削減は人々の生活を豊かにすると思う。