・地元の神社の御柱で竹トンボ

御柱といえば諏訪大社が有名ですが、駒ヶ根市内の小さな神社でも、地域に根付いた行事として伝統が引き継がれている。

ここの地区の御柱祭は今日開催された。


地域の大人や子供大勢参加して、長さ10mの丸太を曳く。

神社の四方に立てる4本の御柱を700mほど先の神社まで里曳きするのだが、行程のすべてが下り坂なので苦労はない。


御柱が神社に到着すると神事が執り行われ、引き続き獅子舞が奉納される。

里引きに参加した子供たちの興味は、これから配られるお菓子袋にある。

地区の青年団が焼きそばやフランクフルトを振る舞い、ヨーヨー釣りのお楽しみコーナーも無料で楽しめる。


私の役目は、竹トンボコーナー。

大人やこどもが、真竹から削り出して作るお手伝いをする。

鉈や小刀(またはカッター)を使うので、ケガをしないように目が離せない。


子供たちには、それなりに飛ぶ竹トンボを作って与えることもある。

でも、自分で作ったものでないと、あそんで壊して終わりになることが多い。

自分で苦労して作る子供は、より高く、より遠くへ飛ばすにはどうすればよいのかと探究心旺盛だ。

それにも増して、大人が夢中になる。


子供用の竹トンボを作った後は、大人が一生懸命に自分の竹トンボを作り出す。

中には自前の道具を持参するつわものもいる。

こちらも指導している手前、稚拙な竹トンボで終わってはいけないという気が働いて、凝った「作品」を作り上げることになってしまう。


遠心力を増すために羽根の先端の重量を残しつつ、中央部は極限まで削り込む。

揚力と空気抵抗のバランスを考慮しながら、羽根の断面形状を削り出す。

時間が限られているので満足のいくものはできないが、それでも数十メートルは飛んでいく。


竹を小刀とサンドペーパーで加工するだけで、これだけのパフォーマンスを発揮する竹トンボは凄いと思う。

毎年、地元の小学校でも「ふるさと授業」として子供たちに教えているが、身近な材料と手軽な道具を使って高度な工作ができることを学んでもらえるのは嬉しい。

鉛筆も削れない現代っ子を出さないように、今年も頑張ろうと思う。