・原発はマングース

ちょっと前の記事ですが、原発促進に傾きつつある民主党政権に危惧を覚えるので、取り上げます。

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政府は18日、2030年までのエネルギー政策の方向性を示す「エネルギー基本計画」を閣議決定した。エネルギーの安定調達や地球温暖化対策を強化するため、30年までに14基以上の原発を新増設し、太陽光発電など再生可能エネルギーの導入拡大を盛り込んだ。

 基本計画は(1)国産エネルギーや原発、自主開発した資源などの「自主エネルギー比率」(現在38%)と(2)再生可能エネルギー原発など二酸化炭素(CO2)を出さない「ゼロ・エミッション電源比率」(同34%)について、30年までにいずれもほぼ倍増させ、約70%まで高める目標を設定した。

 一方、発光ダイオード(LED)など高効率照明の普及率を100%にするほか、新車販売に占める次世代自動車の割合を現在の約10%から30年には最大70%に引き上げて、家庭と自家用車から出るCO2を半減させる目標も掲げた。

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地球温暖化を防止することに異論はない。

人類が再生可能ではない化石エネルギーの大量消費によって地球の気候に影響を及ぼすのは、人知を尽くして防止しなければならない。

しかし、その手法として、人の手で最終処理が困難な廃棄物を生み出すのでは本末転倒だ。


原発はその最たるもの。

高レベル放射性廃棄物は半永久的に生物に危害を加える物質として存在する。

NUMOと称して地中深くに埋めてしまおうというのが現在の対応策だが、あまりにも無責任だと思う。


地中深くから未来の資源である化石燃料を掘り出し、その代わりに放射能を振りまく廃棄物を地中に埋め戻す。

地球温暖化の防止は重要だが、その防止策として未来に危険を先送りすることは許されない。

地球温暖化防止に原発を新増設しようとする政治は、エゴの上に成り立っていると思う。


大きな悪を封じ込めるために小さな悪を利用しようとする考え方は、沖縄でハブ退治にマングースを導入したり、砂防・土止めに植栽されたニセアカシアに通じると思う。

未来に禍根を残す考え方は、無責任だ。