・明日は水稲布マルチの日

2006年の布マルチ敷設直後明日は田植えです。

実際には田植えではないのですが、他に適当な呼び方がないのでそう言ってます。

正確には水稲布マルチ栽培と称します。


この農法に取り組み始めて6年目になります。

一反あたり9俵以上収穫していましたが、一昨年は選挙の期間に重なって手入れができずに収穫量が減り、昨年も県知事選挙に加えて異常出穂で半減と、選挙に関わった年はだめでした。

やはり田んぼに通った回数に比例してよい米が取れるのだと思います。


今年の夏は、特に家を開けなければならない予定はないので、米つくりに専念できそうです。

一昨年も、昨年も5月になって急にお呼びがかかったから一抹の不安はあるものの、お呼びがかかりそうな大規模なプロジェクトは見当たらないので大丈夫だと思っています。


このブログでは布マルチの米つくりを取り上げていませんでした。

しかし、いくつもブログを書き続けるのは大変なので、少しずつ集約していこうと思います。

初めて「布マルチ」というものを見聞きする人もいると思うので、概略を説明しておきます。


素材はくず綿でできた不織布です。

薄い布団の中綿がロール状に100mつながっているものがメーカーから送られてきます。

二枚重ねのトイレットペーパーをイメージしてもらうと分かりやすいのですが、重なった間に25cm間隔で種籾が挟み込まれています。


ロールを田んぼに敷き詰め、田んぼに水を張ると浮いて水耕栽培の要領で種籾が発芽します。

第三葉が出たところで、水を抜き、浮いていた布マルチを田んぼの地面に密着させます。

すると根が活着すると同時に、地面に芽を出していた雑草は押しつぶされて枯れてしまいます。


根が十分に地面に入り込んだころあいを見計らって、今度は布マルチの上に水を張ります。

ここからは通常の田植えされた水稲栽培と同じような管理になります。

雑草の抑制性能はきわめて高く、まったく除草しなくてもポツンポツンと所々に雑草が点在するくらいのものです。

田んぼの表面は常時歩けるくらいに固くしまった状態を保つので、あまりに目立つようなら歩いていって抜き取ります。


最近は、まったく除草をしなくても良いくらいに布マルチの水深管理ができるようになったので、本当に楽になりました。

だからもっとも手間をかけなければならない6月〜8月に、家を開けていても無農薬栽培で米が作れていたんです。


肥料は、鶏糞100%です。

軽トラック満載で1000円なので、肥料代は毎年1000円だけです。

布マルチは種籾が入った状態で1ロール(1m幅×100m)が3570円ですから、10aあたり35,700円です。

送料も加えてトータルの費用は45,000円くらいだと思います。


一見すると割高なように感じますが、田植え機がいらない、育苗の資材もいらないなどイニシャルコストがほとんどかからないので、米つくりの経費を考慮するとかなり安いです。

新米が収穫できたら一俵販売するので、これで経費が相殺されてしまいます。

人件費を別にすると、我が家の米つくりは実質経費ゼロ円で八俵ほどの自家用米を作っているといっていいと思います。

無農薬有機栽培米ですから、もちろん安心して食べられるし、おいしいですよ。