・再生可能エネルギーなら何でもいい?

風力発電大宜味村で2基整備へ 全世帯使用量に相当

沖縄電力石嶺伝一郎社長)は2013年4月までに、大宜味村根路銘の石山展望台付近に風力発電設備2基を整備し、一般家庭約2200世帯の年間使用量に相当する電力800万キロワット時を供給する計画を進めている。5月中に近隣区で村主催の住民説明会を開き、住民の理解を得た上で6月にも設計などの作業に入る予定。
 村企画観光課によると、整備される風力発電設備は2千キロワット級の出力で、原油に換算すると年間約2千キロリットルを削減でき、二酸化炭素の排出量も約7千トン減らすことができる計算。環境への負荷を低減する効果も期待される。
 同村の世帯数は約1500といい、一般家庭に限定するとすべての世帯の年間消費電力を同設備で賄える計算になる。
 村は09年に「地域新エネルギービジョン」を策定して太陽光や風力、バイオマス、水力などのクリーンエネルギーを積極的に導入する方針を打ち出しており、今回風力発電を導入することで、住民に対し新エネルギーの普及啓発を図りたい考えもある。
 住民説明会は6日の根路銘区を皮切りに、9日に饒波区、押川区、10日に大宜味区の各公民館で実施される。 =2011年5月5日 琉球新報

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適材適所の再生可能エネルギー設置が全国で急展開していくだろう。

原発に未来がないと自覚した電力会社が、真っ先に取り組むはずだ。

原子力の見かけ上のコストが不正に安く見せられていたことは、福島第一原発の事故を見るまでもなく、半永久的に放射性廃棄物を管理し続けなければならないのだから当然だ。


恣意的な操作なしに適正コストを算出すれば、再生可能エネルギーの優位性が確認できる。

日本政府も原子力を拡大したいがために官産学が徒党を組んで国民を騙し続けてきた。

電力業界の利権に群がっていたと言った方がピッタリしているかもしれない。


しかし、再生可能エネルギーの普及について気をつけなければならないこともある。

ニーズのないところで分散してエネルギーを作っても無駄が多くなる場合があるからだ。

水力発電は、多くの場合に無意味な自己満足型発電設備が多い。


発電した電力の効果的な消費先がないにもかかわらず、手間のかかる小水力発電が取りざたされているのを見ると、再生可能エネルギーの普及には、まだまだ乗り越えなければならない山があると感じる。

身近な再生可能エネルギーだから利用すべきだというのは思い違いで、作り出されたエネルギーが有効に消費される見込みがなければ取り組む必要性は低い。

この点において、小水力発電のプラントで発電された電力が有効に利用されている例をほとんど見かけない。

技術開発に取り組むのは大いに結構だが、実用化にはコスト(管理が高くつく)を念頭において、過大な期待を一般大衆に抱かせないことが求められる。


我が家には小水力はないが小風力がある。

ニーズがあるから有効な使い道だと思うが、コストを考慮すると太陽光発電には遠く及ばない。

さらに手間と設置費用ががかかる小水力では自己満足以外に、今のところは普及させる場所がないだろう。