・節電で快適に夏を過ごす方法

日本全国で節電の意識が高まり、省エネで夏を乗り切るための工夫が求められています。
これまでに紹介したものも含めて、涼しく夏をすごすためのさまざまな知恵を紹介します。

エアコン=クーラーと扇風機

クーラーをやめて扇風機に換えると50%の節電と言われますが、これは誤解を生みやすい。
クーラーは室内の熱を屋外に排出する「熱移動」が役割ですが、扇風機は風で体表面の蒸散作用と冷涼感を得るもので室内の熱量は増えるだけ。
クーラーは室内の温度を下げますが、扇風機は上げると言い換えてもいいので、外気温が高いときには役に立たない。

室内の温度を上げているのは、窓・天井からの進入熱がそれぞれ23%、壁が18%についで多いのが内部発熱の13%です。
室内の消費電力を下げることが室内の温度を下げるための大きな要素です。

節電は室温を下げることに大きく影響する=エアコンの負荷を小さくする。
細かな待機電力などを節減することで室内の温度上昇を和らげ、エアコンの消費電力が少なくなります。

違う観点からアドバイスするなら、エアコンを効率よく効かせたい部屋にはできる限り家電製品を置かないか、通電しない状態にする。
狭いお宅でリビングに通じる空間に冷蔵庫がある場合は、消費電力の少ないものに買い換える。(年間消費電力の目安300kwh以下)
蛍光灯は定格電力よりも大きな熱を発生するのでエアコン使用時は照明を消す。

換気と隙間風による進入熱は全体の13%です。
換気扇は室外の熱気を室内に取り込むので、できる限り使わない。
だから、エアコンの面からするとガスよりもIHの方が節電になるケースがある。

家庭内に限っても省エネには複雑な相関関係があって、思い込みで逆効果になっていることもよくある話です。