・信毎の写真ジャーナルに我が家の写真

今朝の信濃毎日新聞に写真ジャーナルの紙面がある。
右上の写真で太陽光モジュールを掃除しているのが私です。

原発事故に伴う計画停電東京電力管内のことで信州に縁が浅いと思われていましたが、浜岡原発が停止したことで他所事ではなくなりました。
新聞社も当事者に向けて情報発信する必要性を感じてきているようです。
太陽光発電の取材を進めるには、まずは我が家からということでお話がありました。

心配だったのは、特色のある=大規模な太陽光発電となってしまうこと。
その懸念は的中しましたが、写真記事なので文章が限られ大きい設備のメリットが十分に伝わっているか疑問です。
家庭の消費電力が多いから、たくさんの太陽光発電を屋根に載せなければならないという誤解が生じては困るからです。

信毎さんには、今後も的を射た解説記事を期待するとして、記事の補足をしておきます。
家庭用の太陽光発電は屋根に載せることが前提となっていて、設置できる容量に限りがあります。
電力会社の買い取り価格も発電容量が10kwまでが高額に設定されています。
たくさん載せて金儲けをするという投資対象にはなりません。

一方で、余剰電力をより多く買い取ってもらった方が家計には助かります。
使った電気代の約二倍の買い取り価格なので、使わずに売った方がお得だからです。
このバランスが大事で、できるだけ大きな太陽光モジュールを屋根に載せて、できるだけ節電するという組み合わせがよい。

一般的な4kwの発電システムで200万円前後と高額な買い物なのですが、設置後の電気の使い方しだいで早期に元を取るか、元を取れずに自己満足の対象になるかの分かれ道です。
市販されている太陽光発電システムの多くが10年間の機器保証を謳っています。
目標としてはこの期間に元を取ってしまうことになります。

目安としては発電量の四分の三くらいを余剰電力として売電できれば10年以内にもとが取れそうです。
もちろん設置するときに国や地方自治体の補助が受けられることが前提です。
また、発電容量が多くなると工事費用が割安になるし、機器の単価の割引率が良くなることも見逃せません。

無理をして大きな設備を付ける必要はありませんが、初期投資に目を奪われて小さめにしてしまうと損です。
信毎の記事には、我が家を含めて大容量の太陽光発電を紹介していますが、節電して発電量の多くを電力会社に供給するものと、大量の自家消費電力を賄うために結果として大容量の太陽光発電になったものと、意図したかどうかは分かりませんが好対照になっています。
後者の紹介例を見て感じるのは、家庭内のエネルギーをすべて電気に頼るから無理が生じている。
オール電化の悪影響ですね。

震災で長期間電気が止まり、太陽光発電の自家発電力に注目が集まりましたが、非常用のコンセント出力はパワコンの容量の半分から三分の一程度と意外と少ない。
もちろん太陽が出ているときにしか使えない。
過度に期待するのではなく、各種のエネルギーを効率よく使い分けて、災害時のリスクを分散することが危機管理としては重要です。

これからの太陽光発電は使うためにつけるのではなく、地域にエネルギーを提供するための自助努力の一環として位置づけていけたらいいと思います。
基本は消費エネルギーの見直しで無駄を省くことでしょう。