・楽で得する節電術

近いうちに節電の講師を務めることになりました。
長野県温暖化防止推進員という肩書きでの仕事になると思います。

巷ではさまざまな節電ノウハウが飛び交っていますが、情報が多すぎて整理できていない感じです。
講座に向けて私なりに節電やら省エネの取り組み方について整理したいと思います。
多分に備忘録の色合いが濃くなると思いますが、よろしければお付き合いください。

福島原発の事故や浜岡原発の停止、全国で定期点検中の原発の再稼動延期などの影響で、昨年よりも電力の供給量が減る。
だから節電しようということなので、地球温暖化防止の観点から少々ずれることがあってもよしとする。
一番の課題は、電力需要のピークをなだらかにして電力不足によるパニックを防止することにある。

上伊那の女性を対象にした講座なので、中部電力の電力供給の実態を元に効果的な節電を考える必要がある。
そこで重点対象は、月曜日から水曜日の午後一時から四時になる。
中部電力は企業の需要が大半を占めるので、企業の電力需要が高まる時期に家庭でも節電することが求められる。

専業主婦の場合は昼ドラを見ないことから始めてみましょうと言いたいところだが、我慢を強いる節電は長続きしないし、広く普及しない。
すんなりと受け入れられる節電でなければ実際の効果が上がらない。
クーラーの設定温度を28度にするなどはこの典型で無理を強いています。27度が現実的だと考えます。

比較的冷涼な気候である信州の場合はクーラーの設置率は低いので、家庭内の消費電力に占める第一位は冷蔵庫の場合が多い。
冷蔵庫の節電で最も効果があるのは省エネ型への買い替えです。
安易ですが、ちょこまかした節電術とは桁違いに効果が上がります。

我が家の例ですが、11年前に購入した冷蔵庫の年間消費電力は実測で700kwhでした。
昨年の11月に買い換えた省エネ型の冷蔵庫は、年間消費電力の目安が260kwhです。
さらに、節電使用を心がけて半年後の現在は年間消費電力が230kwhくらいの見込みですから、三分の一への激減です。
年間の差470kwhは、一般家庭の一か月分の電力使用量を超えています。(家庭の消費電力の平均は400kwh/月)

冷蔵庫の次に消費電力が多いのは照明ですから、LED電球の普及が急速に進んでいます。
しかし、電力使用のピークカットを目標にすると照明は二の次です。
なぜって夜間の使用が主ですからね。(省エネには欠かせませんが主目的への効果という視点からそれないように)

次に来るのがテレビです。
やっぱり昼ドラの我慢にたどり着きます。
家電エコポイントが間違った政策だったために、消費電力の多い大型のテレビが普及してしまっています。
テレビを見ないというのは我慢を強いるので、そうではない節電策としてはバックライトの明るさを変えることをお勧めする。

普及している32型を例にとると、最大の明るさから真ん中まで下げただけで20w削減できる。
ちなみにコンセントを抜きましょうという古典的な節電術があるが、徒労に終わることも多いから選択が必要。
最近のテレビの場合は、0.1wとか0.2wが標準なので、わずらわしいと考える人は無理に取り組む必要は無い。(ブラウン管テレビを使い続けている人は効果がある)

お昼過ぎに洗濯機を使う人は少ないと思うが、掃除機を使うことはあるだろう。
掃除機の消費電力は1000wも珍しくない。
絨毯など強でなければならない場合を除いて中や弱で使ってみましょう。

消費電力は中で半分、弱で五分の一になる。
15分間掃除機を使った場合の消費電力量、中の設定だと125wh、弱だと200whの節電になります。
短時間の使用だけれど掃除機の節電はものすごく効果があります。

つづく・・・。