・楽で得する節電術(3) 冷蔵庫の買い替え

シリーズでお届けしている節電のノウハウについての講座に向けての備忘録。
省エネ家電への買い替えが効果的だが、注意も必要という視点でいってみよう。
今日は土曜日で、家電量販店の広告が新聞に折り込まれていると思うので、実際に見ながら参考にして欲しい。

節電に多大な効果が得られる冷蔵庫の買い替えですが、効果のある買い替えと無意味な買い替えがあるので違いを知りましょう。
まずは、今使っている冷蔵庫の消費電力を知ることが先決。
冷蔵庫の扉を開けると細かい数字が書いてあって、そこに定格消費電力や月の消費電力の目安が書いてある。
10年前の冷蔵庫の消費電力は実際よりも小さいので換算倍率は1.6倍になるそうです。
「月の消費電力の目安(kwh)」×12月×1.6=年間消費電力量(kwh/年) です。

次に、買い換えようと思う冷蔵庫の消費電力を広告で見ようとすると、あれっ?と思うことがある。
家電量販店によって表示が異なるんです。
うちにはヤマダ電機、エイデン、ケーズデンキの3種類が折り込まれて来るんですが、一番丁寧なのがケーズデンキ
省エネ達成率、年間消費電力量、年間電気代の3項目についてほぼすべての機種に記載がある。

しかし、エイデンとヤマダ電機は年間消費電力の表記がない。
表記がない場合は電卓を使って年間電気代を22で割ると年間消費電力量になる。

広告に並んでいる冷蔵庫には一定の法則があって、上段には省エネ性能が低い「お買い得品」が並んでいる。
下段になるにしたがって省エネ性能が高くなり容量も大きくなる。

節電のために冷蔵庫を買い換えるなら上段に目立つように掲載されている冷蔵庫を買ってはいけません。
コストパフォーマンスを考慮すると、省エネ達成率が200%前後で年間電気代が6000円未満のものがお勧め。
特に省エネ達成率が190〜199%の機種は星が4つと見劣りするのに、実質の省エネ性能は5つ星に遜色なく10万円ちょっとで買えるから、本当の意味でお買い得です。

この基準で10年以上昔の冷蔵庫を買い換えれば、消費電力も年間電気代も半分から三分の一に下げられます。
電気代は一年間で一万円以上下がることもあるので、買い換えに使った費用は、この先10年間程度で元が取れる見込みが立ちます。
省エネのために余計な出費では二の足を踏みますが、元が取れるなら積極的に買い替えしようという意欲が湧いてくる。

大きな冷蔵庫が必要なお宅では上の基準とはちょっと異なりますが、やはり省エネ達成率200%前後よりも上の機種がいいですね。
冷蔵庫のほかに冷凍庫を使っているお宅もあるようですが、こちらは省エネ性能を意識した製品は少ないようです。

買い替えで消費電力に大きな違いが出るのはエアコンも同じ。
冷蔵能力4kw程度の製品だと10年以上前のものから買い換えると、やはり一年間の電気代に1万円くらいの差が出ます。
年間消費電力にすると450kwhの節電です。
でも、エアコンの品定めはかなり難しいので、目安が示しづらい。

広告には、冷房能力がkwで表示されているものや部屋の広さが畳の数で示されているものなど販売店側も工夫していますが、一般消費者が部屋にピッタリの物を選ぶのは難しい。
部屋の断熱性能が違えば、必要とする冷房能力に大きな違いが出るからです。
でも、何らかの目安がなければ適切なエアコン(クーラー)が選べませんね。

次回は、家のつくりとエアコンの選び方に着目してみようと思います。

つづく・・・。