・楽で得する節電術(9) テレビ信州ゆうがたget! 3

テレビ信州「ゆうがたget!」の取材記録の三回目。
節電のポイントとなるエアコンと扇風機の二つは昨日までにお届けしました。
三つ目は遮断です。

もちろん遮る相手は熱!
涼しくするためには、涼しくない状況になる原因を取り除けばいい。
その原因は、部屋に入り込んでくる熱です。

熱源は主に二つ。
太陽の光と屋外の気温。
まずは太陽の光から。

最近のモダンな住宅と昔からの伝統的な住宅の大きな違いは庇(ひさし)にあります。
我が家のような伝統的なつくりの家は庇が三尺(90センチ)くらい張り出しているので、夏の日差しが入り込みにくい。
一方、モダンなつくりの家は庇が短かったり無かったりとデザイン重視で気候と調和していません。
ところで、どちらも西日は差し込んでしまいます。

日差しを遮るために良く使われるのがカーテンや簾(すだれ)です。
効果は簾の方がかなり優れています。
その一番の理由は外に付けるから。
簾を室内につけてしまっては、せっかくの機能を台無しにしてしまいます。

簾を取り付けるポイントは、

1.外に取り付ける : 室内だと簾が吸収した熱が室温を上げる
2.窓から離す : 簾の両面に風が通り抜けることで冷やされる。

風でばたつく時には、下端も押さえておくように工夫するとよいと思います。

涼しくするために簾をつけるので、日が当たっているときに簾のある窓は開けません。
ここでカーテンの出番です。
窓を閉めて、カーテンも閉めて、簾との相乗効果でがっちりと太陽からの光と熱を遮断します。

カーテンの断熱性を簡単に、そして飛躍的に向上させるちょっとした工夫をご紹介します。
カーテンの縦の両端(左右)にベルクロテープ(マジックテープ)を取り付けます。
壁や柱とカーテンが密着して、窓からの熱気が室内に漏れないように閉じ込めるためです。

カーテンは、遮光と断熱を組み合わせると効果が増します。
窓に面したカーテンは、光(熱)を反射させる役目なので、反射率の高い白色の遮光カーテンがお勧めです。遮光率だけに着目すると色の濃いものになりますが、これらは光を吸収して熱に変えてしまうので暑さ対策にはなりません。
室内側のカーテンは熱を断ち切る役目なので、厚手で通気性の無いものがいいですが、暗くなってしまうのでお部屋の温度と相談して使ってください。

さらに涼しさを求めるなら、窓そのものにも手を加えましょう。
冬の断熱で目に付く内窓が夏にも効果を発揮します。
日差しが差し込んで熱い窓があるなら検討してみましょう。
エコポイントもつきますからね。

参考までに、我が家の窓は、厳重に断熱されています。
室内側から、
(1)中空ポリカーボネート複合障子
(2)ペアガラス内窓(インプラス)
(3)シングルサッシ
の三重構造で、熱貫流率は1.28(W/m2・K)。
真空ガラスを凌ぐ断熱性能になっています。

高断熱の窓は、冬暖かく、夏涼しい。