エアコンを使いこなす6 断熱

走行用のバッテリーから暖房のエネルギーを得るEVは、省エネと断熱が緊密に関係します。
しかし、現状のリーフの車体は、ガソリン車と同等の断熱性しかありません。
ガソリン車は、エンジンから大量の排熱を利用できるので断熱という概念が欠落していますが、EVも同じ発想で作られてしまったことが残念です。

EVユーザーの省エネ走行への工夫は、ともすれば12Vバッテリーを電源とする補助暖房機器に偏ってしまいます。
シートヒーターやひざ掛け程度ならまだしも、USB電源スリッパや足元ヒーターなどは危険です。
EV情報交換のSNSでも、こうした危険な「エセ省エネ」を見かけますが、絶対に真似しないようにしたいですね。

こうした危険な行為は、効率的な暖房の基本に対する無知から生じていると思います。
「寒ければ、温める」という、一見すると当然な思考が間違いの元です。
「寒ければ、寒さの元を断つ」が基本です。

1)車内の低温部位を特定する
2)低温になる熱漏えいの原因を探る
3)熱漏えいを防止する方策を考える
4)防止する方策に用いる低コストで高効果の部材を選定する
5)適切に施工する
6)効果を検証する
この一連の方策を繰り返すことで、無駄なエネルギーの消費を抑えることができます。

ひとつの方策として、すきま風と断熱不足の改善があります。
特にドアとボディーの接触部位には、熱漏えいスポットが存在しています。

簡単にできて効果が高い方策を紹介しています。
ドアのすき間風防止