3坪用のエアコンで39坪の家全体を冷房する

3坪用の弱小窓用エアコンで13倍の面積である39坪の我が家全体を冷房しているのだが、昨日の猛暑で性能試験を実施した。
結果はグラフの通りで、不快なレベルとされる不快指数77を超えることは無かった。

外気温は最高で34.3℃まで上がったが室温は27.7℃にとどまった。
徐々にだが除湿されたことで室温の上昇を相殺して不快指数が抑えられた。

弱小エアコンで家全体を冷房できる理由はいくつかある。
・通常のエアコン選定では最大負荷に立ち上がり係数をかけて能力を算出するが、我が家のエアコンは立ち上がり係数を無くすだけでなく予冷を行って最大負荷よりも小さな冷房能力で冷房負荷をまかなっている。
・室温にとらわれることなく快適環境を得るために不快指数を基本に湿度を下げてさわやかな室内環境を作りだしている。
・早朝や夜間の外気温度/湿度と室内環境のバランスを考慮してエアコンの稼働時間を決める。

弱小エアコンで家全体を冷房することによるメリットは
・消費電力が分散することで発電所のピーク負荷を下げることができる。
・設置コスト、運転コストが安い。
・家全体が均質に冷涼に保たれているので冷房による悪寒が生じない。
などがある。

エアコンは手軽な空調機器だが、無駄な能力で設置されている例がほとんどだ。
電気屋が設置する場合などは論外で、建築設計士でも満足な設計ができていないからだ。
一般住宅に携わる建築士の空調に関する知識も向上しているが、構造や意匠などを含めた何でも屋であらねばならない制約から空調のプロの水準と比べるとまだまだ低いレベルにあると言わざるを得ない。

一般消費者が自宅に快適な住環境を得るには熱環境に精通した設計士を見つけるしかないのだが、自称プロと本物を見分けるのは難しい。