・陰湿な田中派弾圧

村井知事の支援者達の田中派つぶしが、勢いづいてきました。
強烈だったのが、県地域医療対策協議会です。
産経新聞の記事で見てみましょう↓。
http://www.sankei.co.jp/local/nagano/060912/ngn000.htm

「県産科・小児科医療対策検討会」(仮称)の委員の人選案に田中康夫前知事を支援していた委員が入っていることなどをめぐり、県医師会のメンバーらが強く反発、案が撤回される異例の事態となった。

委員にふさわしい見識を持っているかどうかではなく、個人の政治信条が支障になるとの見解に驚くばかり。
この検討委員会は、医師会が村井知事に擦り寄るための窓口として機能させるためだけに存在するというのだろうか。


同じ記事を信濃毎日新聞で読むとまったく趣が違うのも興味深い。
9月12日 SM新聞 「産科・小児科検討会の委員人選に異議 県、再検討方針」 記事全文→*1
産経新聞では、委員のプライバシーを尊重して氏名を伏せているのに対して、SM新聞は、実名で報道。
「新しい知事、副知事に任せたほうがよい」と報道した産経新聞に対し、

委員の人選について村井知事は、11日の取材に「(県として)礼をもってお願いしており、あまり礼を失するのはいかがか」と述べ、見直しには慎重な姿勢を示した。

村井知事の立場を最大限に擁護する記事の内容となっています。
いまさらながら、SM新聞の偏向記事にはあきれます。


一方、権力に対抗する庶民労働者の味方であるはずの連合長野も、権力に擦り寄るばかりです。
SBCニュース↓が詳しく報道しています。
http://sbc21.co.jp/my-cgi/sbc_news.cgi?page=seventop&date=20060911&id=0112165&action=details
記事の内容は→*2


あきれて物が言えない。
社民党は自主投票だったのですから、田中知事を支援した県議は、政治的に間違ったことはしていない。
それよりも、連合は、「政治活動は『民主党基軸』を継続する」としているのだから、
自民党が操る村井知事と結託していることの方がよっぽどおかしい。


言っていることにまったく整合性のない、この連合という組織は何なんだ?
連合が自民党と結びつこうが、民主党を支援しようが勝手だと思いますが、
ちゃんと日本語が通用するように整理して世間に公表したほうが良いと思う。
労働者の組合組織だと思っていたら間違いで、権力に群がる集団組織そのものではないでしょうか。


当事者の田口氏のコメントが粋ですね。
「(自身の選挙に)大きな影響はないので気にしていない。」
コバンザメみたいな都合よく権力に擦り寄る団体と手を切るのは政治家の判断としては正解でしょう。


田中派の弾圧を強めるほど、村井派の姑息さが明らかになる皮肉な図式が見えてきます。
どうしてこれほどまでに退場した田中氏の呪縛から逃れようともがくのだろうか。
大儀を捨ててまで自己の利益に走った負い目に苛まれているのかもしれませんね。

*1:県内の医療関係者らでつくる県地域医療対策協議会は11日、県庁で開いた。県側が、医師不足の対策立案に向け年内に新設する県産科・小児科医療対策検討会(仮称)の委員候補を説明。これに対し協議会委員から、8月末で退任した田中前知事が候補を選んだ点などに異論が相次ぎ、県衛生部は人選を再検討する方針を示した。会合で県側は、医師で前知事の後援会副会長を務めた根津八紘氏(諏訪郡下諏訪町)ら9人の人選を説明。協議会側からは、前知事が知事選で落選後に人選を行ったことから「納得できない。村井新知事に(人選を)任せるべきだ」(県医師会長の大西雄太郎委員)などと反対意見が出された。また、波田総合病院参与の坂井昭彦委員は、診療所の小児科医師を委員に加えるよう求めた。協議会長を務める高山一郎・県衛生部長は終了後、「協議会委員に納得してもらえるよう、委員構成については柔軟に対応する」と述べた。検討会は国からの通知に基づき設置する組織で、産科・小児科医療について医師不足の実態把握や、医療機関の連携体制構築などを検討、同協議会での議論を経て、県が策定する県保健医療計画に反映する。協議会はこの日、検討会の設置自体には賛同した。審議会や委員会などの人選をめぐって田中前知事は、退任直前に同検討会のほか環境審議会、公共事業評価監視委員会、住宅審議会などでも自身の後援会役員や親交のある識者らを選任しており、いずれも既に委嘱は終わっている。これらの委員の人選について村井知事は、11日の取材に「(県として)礼をもってお願いしており、あまり礼を失するのはいかがか」と述べ、見直しには慎重な姿勢を示した。

*2:先月の知事選で、田中前知事を支援した2人の県会議員について、連合長野は、推薦を取り消す方針を固めました。連合長野は、きょう長野市で三役会議を開き、先月の知事選の総括について話し合いました。その中で、村井知事を支持した連合長野の方針と異なり、田中前知事を支援した松本市区選出の田口哲男議員と須坂市上高井郡区選出の永井一雄議員の2人について、連合長野は、推薦を取り消す方針を固めました。また、知事選について近藤光会長は、「田中県政を変えるべきとする方針に理解を頂いた」と総括し、村井県政については、一定の距離を保ちつつ政策提言していくとしています。