・早太郎温泉のマネーロンダリング

昨日の、記事に読者の方から的確なコメントをいただきました。
駒ヶ根市が強行している温泉開発に関する不適切な金の流れを指摘したものです。


駒ヶ根には「早太郎温泉郷」とネーミングされた温泉施設群が駒ヶ根高原にあります。
民間事業者が投資して温泉開発をする分には何も問題はないのですが、
早太郎温泉は、ほぼ全額が市の財政負担で成り立っています。


第三セクターを介した迂回資金だったり、入湯税補助金として還元したり、
あの手この手で市民の税金を使って、一部の事業者に利益供与を続けています。
今回いただいたコメントは、このからくりを簡潔に説明していただいているので全文を掲示させてもらいます。

前回の議会で、税金で温泉4号井戸を掘る事が通過してしまった。
と書くと、イヤ「債務保証を市がするだけで、駒ヶ根高原温泉開発㈱が支払う。税金は使わない」と言うだろう。
掘削会社には駒ヶ根高原温泉開発㈱が支払うのだから、表面は確かにそうなっている。だが、今までこの3セクには、入湯税全額が毎年補助金として補助されている。結局それで源泉の買い取り料金を支払ってきたわけだ。今後もこの補助金で掘削料金を支払うのだろう。今14軒が配湯を受けている。本来ならこの14軒から配湯料金を徴収した収益で支払われるべきだ。
この補助金は、実質14軒に出している補助金と同等の補助金となっている。これは税金を税金で無くする、体裁を繕ったマネーロンダリングだ。正当な事業活動で得た資金ではない。元は税金なのだ。
4号井戸の掘削が議会を通過したというのは、この今までのやり方まで通過してしまった。こう捉えていいのだろうか。
こんな事が平気で通過する議会は、正常でない。異常だ。マネーロンダリングは犯罪なのだ。


駒ヶ根市に必要な産業だと位置づけるなら、一般会計から予算をつければよいはずです。
しかし、実際にはブラックボックス化した第三セクター駒ヶ根高原温泉開発㈱」を介して、
闇から闇への金の流れで成り立つ、「裏街道温泉」となっています。


投資対効果の検証が行われずに、市の理事者の思い込みで産業育成の名目がまかり通ってしまっています。
行政が経営者として有能であることは稀ですし、全国の自治体を見ても行政主体の営利事業はことごとく破綻しています。
民間出身の市長だから能力があるというならば、自己が関与する事業の盛衰を見れば能力の有無は一目瞭然。
駒ヶ根市民なら、市長の経営者としての能力を判断することは容易だと思います。


しかし、実際には億単位の金を使って、市長が関与する観光産業への投資が続いています。
出るか出ないか、博打のような温泉掘削に全面的に市の予算が投じられています。
安定した温泉湧出の実績が得られないのに、特定の掘削業者を指名し続けるする不透明な工事。
早太郎温泉は、自立した温泉産業ではなく、市民の迷惑の上でかろうじて成り立っているのです。


↑の記事でも書いたように、無駄な投資だとは断定できませんが、
利益を得る事業者と、迷惑を被る市民の接点があまりにも少ない点で、公共の利益として甚だ疑問があります。
さらに言えば、受益者が自己負担すべき投資を市民に負担させている、あまりにも虫の良い産業であります。


駒ヶ根市議会の多数は、一部受益者の立場から市の施策を擁護しています。
市民の立場から、過剰な支援を差し止めようとする正当な主張は、握りつぶされています。
駒ヶ根市民は、地区の利益で議員を選んだ結果が、迷惑な浪費を招いていることに気が付く時期に来ていると思います。


駒ヶ根市全体のことを考えられる市議がほとんどいない状況が、裏金天国の早太郎温泉を野放しにしているのです。
市が債務保証している事業には、とんでもないものがたくさんあることを市民は知っているのでしょうか。
自分が応援した市議が、債務保証の裏に隠された悪巧みをしっかりと頭を使って考えているのか確かめてください。


駒ヶ根市の悪政は、結局のところは市議の人選に無頓着だった市民の責任が大きい。
市が触れられて困ることを一般質問できない議員は、悪政に加担する一味として非難しましょう。
悪政を追求する姿勢を貫く議員は、地元でなくても応援しましょう。
市民にばれなければ、思いのままに金を流用できると思っている一部の亡者に市民の鉄槌を下す日が待たれます。


でも、こういった正当な主張をすると、嫌がらせが横行するので市民が臆してしまうのが実態です・・・。
私は、歴史のある温泉になじみが深いので少しは分かっているつもりですが、温泉場と闇の権力は表裏一体です。
どことは言いませんが、体を癒す温泉が、裏に回れば心を蝕む存在であることを知ってもらいたいですね。