・太陽熱の3%を風呂で使う

かつては駒ヶ根にたくさんあったシンプルな太陽熱温水器3月14日に太陽熱温水器を取り付けて、3月いっぱいのデーターが取れました。

この間、快晴の日もあり、曇天、雨天に氷点下の冷え込みと、さまざまな天候に遭遇したことで、充実したデーターが採取できました。


主な分析結果としては、太陽熱と、太陽熱温水器で温められた温水温度の相関関係が得られました。

温度と日射量の比率=log(温水温度(℃)−平均気温(℃))/log(日射量(KJ)/3)=1.25

というものです。

※3月における我が家特有の係数であって、汎用性は疑問です。


これが何を意味するかというと、日射量と平均気温のデーターがあれば、得られる温水温度が計算できることになります。

駒ヶ根市民はありがたいことに、ケーブルテレビ局の「CEK駒ヶ岳」が気象データーを公開してくれています。

降水量 、気温、湿度、風向・風速、日照、日射、積雪深と、至れり尽くせりなので、これを有効活用しないのはもったいない。


これらのデーターを基に3月1日から14日までの「得られたであろうお湯の温度」を計算してみました。

その結果、風呂の加温に有効活用できたのは2.8%との推計値が得られました。

太陽熱温水器単体としての熱変換効率はもっと高いのですが、実際にお風呂で使うのは42度程度の温水に限られるので、沸騰したとしても100度−42度=58度分は利用できない計算になるので、実質の熱効率が低くなってしまいます。


最高温度は55度、最低温度は14度。

有効温度の上限(42度)を超えたの日は12回で、冷え込みの厳しい3月でも沸かさなくて済んだ日数が4割にも達しました。

有効温度までの平均で35度となっています。


天空から発せられる太陽エネルギーのうち、約3%がお湯として利用できたことになります。

太陽光発電の効率(8〜20%)に比べると低い値ですが、あちらは数百万円に対して、うちの太陽熱温水器は4千円と約千分の一のコストであることを考えると、非常にコストパフォーマンスが高いと思います。


経済産業省の推計では、国民が毎年4万円を負担しないと欧州並みのCO2削減が見込めないとされていますが、生活者の知恵を働かせれば、官僚の浅知恵を簡単に超えられてしまいます。