・世襲議員の悪例、宮下一郎

世襲議員の象徴、宮下一郎衆院選の解散が近いと感じさせる自民党の動きが活発になってきました。

中でも世襲制限の対応は異例のスピードでマスコミをにぎわしています。

小泉元首相の次男、進次郎氏(神奈川11区)が自民党の公認から外れる見込みです。


ところが、これは有権者を欺くまやかしで、当選したら追加公認する手はずになっている。

はじめから抜け道が作られた自民党世襲制限は、実効性を伴わない有権者向けのリップサービスでしかない。

臼井日出男・元法相の長男、正一氏(千葉1区)も公認の対象外となるが、同様の救済策が用意されている。


本当に世襲制限が必要だと考えているなら、現職にも一定の制限を加えるべき。

もちろん新人候補は、世襲の定義に触れるものに関しては自民党籍を与えないくらいのはっきりした対応が求められる。

地盤(後援会)と看板(親の肩書き)、鞄(選挙資金)を引き継ぐ候補が、そうでないものに対して圧倒的に有利になる。

有能な世襲議員に門戸を閉ざすことがないようにするためには、この3バンを利することなく立候補させればよい。


駒ヶ根を含む長野五区には、地盤・看板・鞄をすべて引き継いだ宮下一郎というお坊ちゃま議員がいる。

これが悪質なのは、選挙のために地元を利用しているだけで、本人も家族も選挙区に暮らしていない。

議員の地位を得るために長野五区という集票エリアを親の宮下創平ブランドによって得ているだけだ。

自民党支持者からも見放されている宮下一郎だが、「創平さんには世話になったから」と親の看板で何とか持ちこたえている。


こういう輩を排除するのが世襲制限の本当の目的のはず。

世襲制限の重要項目に、選挙区に生活の実態がない者は党所属の国会議員と認めない、というものを盛り込んでもらいたいね。