・灰色の小沢幹事長と一心同体

『限りなく灰色の小沢幹事長と一心同体』

民主党小沢幹事長が土地購入をめぐる政治資金規正法違反事件について潔白ではないとする発言です。

輿石東民主党参院議員会長の言葉だから重い。


20日、甲府市で開いた支持者の集会で、政治資金をめぐり秘書ら3人が起訴された小沢一郎幹事長を一貫して擁護していることについて「その姿勢は変えない」と宣言した。

講演後の質疑で、元教員という男性が「輿石先生が小沢氏を信頼していると明言したのは悲しい。小沢氏は辞めるべきだというのが民意だ」と不満を表明。

これに対し、輿石氏は「わたしは今でも信じているし、信じたい。その心境は何ら変わっていない」と強調。

3回目の当選を目指して出馬する夏の参院選に向け「輿石東も限りなく灰色の小沢幹事長と一心同体じゃないか、という空気が満ちていることも覚悟しながら、堂々と闘っていく」と決意を述べたという。(時事通信から引用)


国会議員は立法府の構成要員だ。

法律を作る立場にあるのだから順法精神には厳しい注文がつく。

司法は原則的に「疑わしきは罰せず」だが、法を定める側の国会議員には当てはまらないと思う。

疑わしきは退場がふさわしい。

自分たちが定めた法律を完全にクリアできない者が、立法に携わることは許されないからだ。


小沢幹事長は裁判で有罪とならなければ犯罪ではないという認識をもっていると思われる。

法律の裏をかいて政治活動を続けようというのだろうが、国会議員の職責を履き違えているのではないか。

政治資金を一円までクリアにするべきだと主張する自身の主義にも反する。


側近の一人である輿石参院議員会長が小沢幹事長を潔白ではないと認めたのだから、間違いないだろう。

裁判で明らかになるのは、現行法で処罰できるかどうかであって、順法精神の高さではない。

裁判に持ち込まれるかどうかもわからないが、犯罪の疑いを側近が認めたのだから自首するくらいの潔さが望まれる。


小沢幹事長が巨悪の権現だとは思わない。

もっとあくどい政治家は他にもたくさんいるだろう。

しかし、法律で国民を縛る役目を負う政治家の一人として、犯罪に手を染めたことを恥じるべきだ。


民主党が真の政権交代を実現しようとするなら、目先の選挙戦術に走るのではなく、党内から犯罪者を閉めだすくらい分かりやすさが欲しい。

ただし、微に入り細に入るところまでやっていしまうと議員の大半がいなくなってしまう可能性があって、長野五区のボンクラ議員のように選挙違反の事実があっても検挙を見合わせられているような場合は確実にバッジを剥がされるだろう。

過失と故意の線引きが重要な意味をもつのではないか。


国民が民主党に望むのはきれいな政治だ。

灰色の政治家はいらない。

選挙のために灰色でも使い続けなければならない民主党の弱さがあったとしても、法に抵触する政治家を国会に置くことは間違っていると思う。

政権交代に動いた国民のきれいな政治を望む意識は、輿石参院議員会長たちが思っているほど甘くないと思う。