日本マニュアルコンテスト

“トリセツ”のコンテスト結果発表! 進化するマニュアルの今


取扱説明書=トリセツのコンテストとして1997年に始まった「日本マニュアルコンテスト」。年々進化するトリセツの中から、2010年度は7部門に75点の応募があり、部門最優秀賞3点、部門優秀賞4点、部門優良賞18点が選ばれた。
通り一遍になりがちな「安全上のご注意」もメリハリのあるデザインに

 テクニカルコミュニケーター協会(TC協会)主催の日本マニュアルコンテストが始まったのは1997年。2010年度は、7部門に75点の応募があり、部門最優秀賞3点、部門優秀賞4点、部門優良賞18点が選ばれた。

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 表示パネルなどを持つ製品に定着しつつある「組み込み型取説」や、Webとの連携で情報が更新される操作ガイドは、その歴史が浅いだけに今後の進化の可能性は計り知れない。一方、紙のマニュアルが適切と判断される製品には、より洗練され、工夫と改善が施された紙マニュアルが添付されている。

 操作マニュアル第1部門(一般用)では、「マイコン電気圧力なべ取扱説明書」(パナソニック)が部門最優秀賞に選ばれた。通り一遍になりがちな「安全上のご注意」もメリハリのあるデザインで、使用者の安全への配慮が行き届いている点が評価された。

 同じく操作マニュアル第1部門で優良賞およびデザイン賞に選ばれたのは「自動血圧計HEM-7430 取扱説明書 正確な測定のために」(オムロンヘルスケア)。見開き単位の構成で、総じて読み手にストレスを与えない仕上がりだ。

 活用マニュアル第2部門(業務用)では、「imageRUNNER ADVANCE C5051/C5051F/C5045/C5045F/C5035/C5035F/C5030/C5030F こんなことができます」(キヤノン)が最優秀賞に。レイアウトや色使いといったデザイン要素でも文章の簡潔さでも、非常に良い印象を与える。

 活用マニュアル第2部門では、さらに「PX-F10000 PX-F8000 セットアップガイド」(セイコーエプソン)が企画賞に選定された。文章による情報提供を最少限に抑え、複雑な設置作業もスムーズに行える工夫が施されている。

 Webマニュアル/組み込みマニュアル部門では、「コンシエルジュ型FAQ搭載 ビエラで見るWebマニュアル『ネットで使い方ガイド』」(パナソニック)が最優秀賞と企画賞に選ばれた。「相談件数が多いことは多くのユーザーが知りたがっていること」とFAQを配信、知りたい情報にすぐにアクセスできる。

 同部門では、組み込みマニュアルとして「デジタル一眼レフカメラ D3000 GUIDE(ガイド)モード」(ニコン)が優良賞に選ばれるとともに、最終審査委員特別賞「見れば撮れるで賞」を併せて受賞した。モード選択ダイヤルに「GUIDE」ポジションが加わり、そこから希望の項目を選んでいくとカメラが自動的に最適な状態に設定されるという斬新な試みが注目に値する。

 今回の日本マニュアルコンテスト2010の授賞式は、8月24日(火)に工学院大学(東京・新宿)で開催された「テクニカルコミュニケーションシンポジウム 2010」の会場で行われた。シンポジウム自体は24日、25日の2日間で、1080名が参加。今年からの試みとして、日本を代表する2名のデザイナー、原研哉氏と山中俊治氏による対談形式の基調講演も実施された。

 さらに海外からは、tekom(ドイツTC協会)、ATTW(米国テクニカルライティング教職者協会)、中国電子技術標準化研究所、韓国TC協会と、4カ国からTCにかかわる専門団体の代表者がTCシンポジウムの前日に新宿で開催されたTC分野における最初の円卓会議に参加。引き続きTCシンポジウムに参加し、議論に加わった。

 なお、授賞式で選出される「マニュアル・オブ・ザ・イヤー」。今年は『コンシェルジュ型FAQ搭載 ビエラで見るWebマニュアル「ネットで使い方ガイド」』(パナソニック株式会社 AVCネットワークス社)が選ばれた。 =nikkei TRENDYnet 9月28日=

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取扱説明書は、分厚いばかりで読む気にさせないものがほとんです。

パソコンのトリセツなんぞは、一般人では理解できません。

携帯電話もその類ですが、利用しているプリペイド携帯は、逆に取扱説明を省略しています。

書いてもどうせ見ないから、やめてしまおうというソフトバンクの手抜きです。


「日本マニュアルコンテスト」のような試みは、どんどん広めて、低レベルのトリセツを駆逐してもらいたいと思います。