EVは本当にエコか?

EV(電気自動車)は走行中に排気ガスを出さないので、一見したところはエコです。
しかし、充電に使う電気は火力発電に依存する割合が大きいので、一次エネルギー換算するとそれほどエコと言えなくなるということでしょう。

EVがエコかどうかを判断する指標をどこに置くか。
1)走行中
2)消費エネルギー
3)製造から廃棄処分まで

1)については、完璧にエコです。

2)については、充電に利用する電力の成り立ちに依存します。
我が家のように太陽光発電量が消費量を上回る場合は完璧にエコですが、火力発電に依存する沖縄の電力会社で充電するとHV車に対する優位性はほとんどなくなりますね。

3)についてはLCAで評価するのが妥当だと思います。
ガソリン車も製造している日産がリーフについて公表している値では、EVはガソリン車に対してライフサイクルにおけるCO2排出量を約40%低減できると算出しています。

EVがエコであると胸を張るためには、充電に利用する電源にも気を配る必要があります。
いわゆるグリーン電力を使っていることがエコの決め手になります。

電力の自由化が進めば家庭でもエネルギー源で電力会社を選ぶことができるようになります。
また、充電施設の拡充が一段落したら、次に来るのが充電電源の選抜ですね。
充電器を電源で選ぶようになった時に、名実ともにEVがエコであると認められると思います。


《参考資料》
水素・燃料電池戦略ロードマップ 2014/6/24

画像のグラフは石油の採掘から走行中までに排出されるCO2を比較したものです。
EVの優位性は明らかですね。
ただし、PHVはプリウスを対象とした値ですから、エネルギー効率が低いアウトランダーだと充電走行でもガソリン車と大差なくなると思います。
プリウスPHV:電力消費率8.74km/kWh、アウトランダーPHEV:電力消費率5.9km/kWh