・飲酒運転は当たり前

テレビのワイドショーの主役が、ある意味ほほえましかった「ハンカチ王子」から『3児水死』に変わりました。
本当に痛ましい事故です。
自分の子どもが3人一度に死ぬなど、考えられないし、恐ろしくて想像もできません。


犯人は、まじめな市の職員であったようですが、「まじめ」なことは一切関係ないと考えた方が良いと思います。
結果責任で判断される事件(事故ではない!)だからです。
はるかに遠い福岡で起きた事件ですが、遠いがとっても身近な事件でもあります。


自分の身の回りで、日常茶飯事、同じ状況が作り出されているからです。


駒ヶ根市では、週末に天竜ふるさと祭りが開催されました。
天竜川を挟んで、竜東の中沢・東伊那地区と下平地区が協力して比較的新しく作られたお祭りです。
常会や自治組合単位のお祭りと違って、規模が大きくなり、人の移動距離も長くなる。


必然的に、移動には自動車を使うことが多くなります。
特に、実行委員になった方は、道具の運搬などの必要性からほとんどが自家用車で来場します。


一方、お祭りに欠かせないのが「酒」_今の季節はビールです。
観客はもとより、お祭りを作り上げた功労者には、ふんだんにアルコールが振舞われます。
場合によっては、お祭りの準備と並行して慰労の準備に忙しい会場もあります。


ほとんどの人が自動車で来場して、ほとんどの人がビールを飲んで帰宅する。
その結果は、想像の通りです。
酔いを醒ましたから大丈夫と言って、飲酒運転が黙認されます。


違法行為ですが、個人の判断でやっているならば、個人として処罰されればよい。
しかし実態は、祭りをサポートする行政が酒の席の設定まで関与している。
言い換えると、飲酒運転を幇助(ほうじょ)している。


飲酒運転をさせないために何をしているか?
何もしていないといっていい。
実際は正反対に、ビールの本数は何本にしてくださいと幹事に情報を提供する。
自動車は、どこそこに停めてくださいと係り専用の駐車場を指示する。
しかし、この相反する二つの行為を関連付けて、犯罪行為の防止には努めない。


お祭りの時くらい、うるさいこと言うな! と、お叱りを受けそうですが、
道交法には、お祭りにおける飲酒を除外する特例がない。
当たり前です。
祭りの帰りだから飲酒運転の事故が起きないなんてことは有り得ないからです。


朝のニュース番組で、どうしてこのような悲惨な事故(事件です)がなくならないのか_と悲嘆していました。
しかし、なくならない訳は、みんなが知っている。
車に乗らなきゃ帰れないし、酒を我慢するのもイヤだ。
酒を飲んで車で帰ろうとする人を注意しようものなら、「何堅いこと言ってるんだ!」と恫喝されかねません。


なぜなら、行政も含めて市民のほとんどに共通の認識が定着している。

少しくらいの飲酒運転はおおめに見ましょう

飲酒運転で逮捕されたら、酒を提供した者が連座して検挙される法律でも作らないとだめでしょ。
酒類を提供するものは、提供を受けた者が自動車を運転しないことを確認する義務を負う」
こんな条文が待たれます。