・森林税で緑のダムになるはずでは

長野県が強引に課税しようとしている森林税ですが、落ち着いて考える必要がありそうです。

そもそも、なぜ単独税として増税しなければならないのか、明確な説明がありません。


県議会で村井知事は、「去年、土砂災害に見舞われた岡谷市の現場のように、木の根が張らず、危険な里山が長野県中にあり、森林が占める割合が高い県の中では、導入が少し遅い位だ」と述べ、必要性を強調しました。

しかし、その土砂災害の防止に最も効果があるとして多額の投資を決めた「砂防ダム」については、単独税としての動きは全くありません。


森林税の導入によって「緑のダム」効果が発揮され、砂防ダム事業が縮小できるというなら、村井知事が言うところの森林の役割も理解できますが、ダム建設はすべて実施することに関わりなくでは整合性がありません。

長野県の財政状況との全体的な観点から、さらには治山・防災の総合的施策として、森林税の是非が検討されるべきです。


村井知事は、金には小ざかしいところがあって信頼できません。

給料だって引き下げると言っていますが、自主カット分をないがしろにしてしまうつもりなので、実質は増額になるカラクリです。


ダムは、支持者の長野市長を筆頭としたコンクリート・土木業界への利益供与なので、できるだけ多く作らなければならない。

しかし、現実には、森林を整備しなければダムをどれだけ造っても災害を最小限に食い止める効果は期待できないこともわかっている。

順番が逆なのは承知の上で、ずるがしこく、県民をだまして形を繕ってしまう村井知事。