・命を救う泳ぎ方で子供を守る

オープン初日の伊那市民プール =伊那毎日新聞=

12日正午前、伊那市中央の市民プールで、50メートルプールに駒ケ根市の男児(5)が沈んでいるのを監視員が見つけ、引き上げた。男児はすぐに意識を取り戻し、水を吐き出した。監視員が119番通報して伊那市内の病院に搬送。命に別条はなく、同日中に帰宅した。 =信濃毎日新聞
幸い命にかかわる事故にならなかったが、発見が少しでも遅れれば重大事故になっていました。

母親と一緒に訪れていたそうですが、どうして幼児から目を離すんでしょうか。


子供が犠牲になる水の事故の多くが、親が目を離した「ホンの僅かな隙」に生じます。

水難事故の悲惨さを知らない親がほとんどだと思うので、気の配り方が不足していると思われます。


子供の頃、海岸が目の前にあったこともあり、『どざえもん』を見かけることは珍しくなかった。

どざえもんという言葉を知らない人もいるだろうが、実物はまさに白く体が膨れ上がり、見るも無残な死に様となる。

享保年間に色白で典型的なあんこ型体形で有名だった大相撲力士、成瀬川土左衛門にそっくりだったことからこの名がついたという。


毎日のように海で遊んでいたので自身でも水難事故を起こしています。

幼稚園児の頃、親の知らぬ間に浮き輪を持って泳ぎに出かけ、そのまま沖へ流されたところを、たまたま旅館から双眼鏡で海を眺めていた観光客が見つけ、漁船に救助されたことがあります。

双眼鏡で海を眺めている人がいた『奇跡』に助けられたのですが、親が防げたかというと、無理だったという思いがします。

家で遊んでいると思った我が子が、海で沖に流されてしまうとは予想もつかないですよね。

これは、黙って海に行った子供の頃の私が悪い。


冒頭のニュースは、親が子供を連れていったプールで起こった水難事故ですから、親が悪い。

水の事故の恐ろしさを知っていれば、子供を守ろうとする意識も違うでしょうが、日本の水泳に関する教育は『競泳の泳ぎ方』を教えるばかりで、水難事故を防ぐ視点が欠落している。

泳いでいて足がつったらどうしたらいいか。

足がつかない場所で疲れて泳げなくなったらどうするのか。


前者は、あわてずに水に潜り、足をマッサージしてから息継ぎをすればパニックに陥らない。

ところが、心がけがないと、何とかして浮き上がろうともがき、おぼれてしまう。

人の体は、浮こうと思えば沈み、潜ろうと思えば浮くものなのです。


足がつかない場所で疲れて泳げなくなったら、仰向けになって口がやっと出る程度にまで頭を沈め、ゆらゆらと水面に浮いた状態で体力の回復を待ちます。

体力を使わずに浮いていることができると知っていれば、溺れずにすみます。


水難事故を起こさないために、知っておきたい泳ぎのあれこれは下記のサイトが詳しいのでお勧めです。

いのちを救う泳ぎ方