・民主党議員と国民で異なる普天間

民主党幹部と国民の考え方には、大きな違いがあることが分かった。


「修正案を強行します。鳩山政権を守るためです」。

4月30日の首相官邸で佐野忠克首相秘書官(政務担当)は、民主党沖縄県連代表の喜納昌吉参院議員に厳しい口調でこう告げた。

喜納氏は、同県名護市辺野古を移設先とする現行計画を微修正する案への反対を首相に伝えるため官邸を訪れていた。

「逆に政権が壊れる」と喜納氏が撤回を求めたが、佐野氏は「考え方が違う」と取り合わなかった。


昨年の衆院選で「最低でも県外」と訴えた首相にすれば、徳之島への一部ヘリ部隊の移転とセットだとしても、辺野古に移すことに変わりはない修正案は「公約違反」。

首相がそれでも決着を図ろうとするのは、民主党内で「移設案すら決められない首相では、政権はもたない」(幹部)との見方が広がったからだ。


インテリ集団の民主党の国会議員のお偉方は大きな勘違いをしている。

5月までに移設案を決めるかどうかは、鳩山首相が勝手に言い出した口約束に過ぎない。

一方、沖縄の米軍基地を県外に移設するのは政権公約

重みがまるで違う。


5月末までに移設案をまとめられなければ首相の決断力に国民は疑問をいだく。

しかし、決断を優先して国民、特に沖縄県民に嘘をつくようなことがあれば、国民は鳩山首相を許さない。

この違いは普通の感覚の持ち主なら分かるはずだが、民主党の議員には理解できないようだ。

民主党の危機管理能力が問われているが、情報収集力と分析力が現れているのが普天間への認識だろう。


国民の意識を「日本の国防を問いなおす」に向けることが求められていると思う。

小泉元首相は、こういった危機対応には優れていたな。