呼吸するとバッテリ消費が増える

リーフの消費電力を抑えるために、暖房負荷となっている要因を洗い出しています。
今回は湿度です。

湿度は暖房負荷の隠れた主役です。
除湿には、驚くほど電力を使うからです。

一例として、外気温マイナス5℃の環境で二名乗車した場合を想定します。
・車内温湿度20℃50%で水分量は0.0072kg/kg(DA)
・外気温湿度-5℃50%で水分量は0.0011kg/kg(DA)
・体重60kgの人が一時間あたりに排出する水分量は50ml
ここから必要な換気量は13.7m3/hとなり、外気導入による熱損失は約0.5kWhになります。

二人が発する水分を換気によって除去するために約0.5kWhもの電力を消費します。
4人乗車なら約1kWhです。

雪が付いたままの靴で車に乗り込むとフロアマットが濡れ、ここから水分が蒸発して除湿負荷が増加します。
湿った傘などの荷物も除湿負荷を増大させる要因になります。

車の中を常に乾燥させておくことがヒーターの消費電力を削減するために必要です。

《対策》
1.気温が氷点下になると外気導入による除湿効率が低下するから、内気循環でA/Cとヒーターを併用した方が省エネになる可能性がある。
2.外気導入で除湿するには再加熱の必要がありエネルギー効率が悪いので、デシカント方式の除湿器を使った方が電力消費量としては少なくなる可能性がある。